ビデオクラス

よろしくお願いします。

はい。
すごいハードルが上がっているなっていう風に思ったりもしますが（笑） この質問が本当に私を悩ませますね。

そうですね…
どういう風に役に立っているか、生活に生かされているのかっていう風に 聞かれるとですね、
ちょっと考えましたけど、 僕はあんまり仏教を生活に生かそうっていう風に考えてないです。
なんか、仏教を勉強したからといって、すぐこれ役に立ちそう！みたいな発想は あんまり持ってないですかね。
ただ結果的に役に立っているかなっていうのは、もちろんあったりしますけど、 積極的に生かそうとはしていないっていうのが正直なところです。
っていうのも…、例えば、授業なんかで、八正道（はっしょうどう）って言って、 いろんな生活をちゃんとして、瞑想して、心を整えようという話なんですけど、 それを授業では確かに話すんですが、自分がちゃんと実践しようって思うかっていうと、 あんまり意識的にやってない部分があったりしますし、 自分にはできないかなっていうのを思ったりします。
なので、いろんな修行の方法とかあったりしますけど、 あんまり私自身は生活の中にそれを生かすっていう発想がないですね。

なので、ひょっとすると逆にそういうところが、大学で話をしてて まろやかになっているのかもしれないなっていうのは、ちょっと思ったりしますね。

で、結果的に役に立つことはいくつかあって、 世の中思い通りにならないなっていうことを分かっているだけで、 思い通りにならなかった時に、確かにそうだよなっていう風に思って、 多少は嫌な思いをしつつも、まぁ仕方ないかっていう風に気分を 変えることはまできたりしますね。

仏教というと、いろんな苦しみをいかに取り除くかっていうところで お釈迦さんも考えていたわけですけど、 それを今の私たちの生活で言うと、いかにストレスを減らしていくかっていう ところなんだろうなっていう風に思います。
それはすごい役に立っているかもしれません。

で、これは聞かれたことあるかもしれませんが、 私の個人的な経験ですね。
昔、学校帰りによく個人商店のスーパーに行って、 お刺身を買って帰ってたんですね。
そのお店すごい美味しかったので、結構買って帰ってたんですけど、 ある時、レジの人に、「あの、すいません、ご主人は結構お刺身 買って帰られてますけど、これは奥さんからの指示なんでしょうか？ それともご主人の好みなんでしょうか？」みたいなことを聞かれて、 正直それ聞かれた時に、心臓をぎゅっと握られるぐらいにドキッとして、 「え」みたいなことを思ったことがあったりします。
なんか見張られているのかな、というか、見られているみたいなことを ちょっと考えたりしたっていうのがあって、 その出来事があってしばらくしないうちにですね、 今度はセブンイレブンに寄った時に、 これは夜十時ぐらいだったと思いますけど、 夫婦でセブンイレブンに行って、普段は子供連れで行ってたんですけど、 その時間は夫婦だけで行ってたんですね、子供を寝かしていたので。 で、子供が小さい時だったので、「今日お子さんは？」って聞かれた時に、 家に子供ほったらかしにしてるっていうことは、これ虐待にならないだろうか…、 みたいなことを短い間に色々考えてしまって、 つかなくていい嘘をついて「あ、実は今、おばあちゃんが来てくれているんです」 みたいなことを、思わず口から出まかせを言ってしまって反省したっていうことが あったりします。
なんかこれも、捉えようによっては、すごい見張られている、と思って。
自分の住んでいるエリアが、結構自分のことを見張っている風に思えて、 ちょっと嫌な気分に、正直なったんです。
なったんですけど、ずっとそこに生活するつもりでいますし、 なんかそれで嫌な思いし続けるのも嫌だなって思ったので、 これは考え方を変えるしかないと思って、まず表現を変えよう！っていうふうに 私自身思ったんですね。

これは見張られているのではない、これは見守られているんだ！って。
で、そう思うと、「あぁ、なんかすごいありがたいな」っていう風に思えて、 自分が生活しているのをちゃんと見守ってくれているんだな、 そしてそれは、自分だけじゃなくて、子供たちも、 地域の人は見守ってくれているんだなっていう風に、 表現を変えると、嫌な気持ちは多少減ったりしたっていうのはあったりします。

そういうところでは、役に立ったといえば役に立ったし、 生活に活きているかなっていうのは思いますけど、 積極的に生活に活かそうっていうのは、あんまり個人的にはなかったりします。

なんかいろんなことをですけど、 言い方を変えるだけで全然ニュアンスが変わったりしますね。

うちの家庭でよくあるのが、「やっていいよ」って許可を与える。
なんかして欲しい時に「なんかして」ってお願いする、命令するんじゃなくて、 「やっていいよ」って許可を与えるっていうのを一時期やってました。

そう、でもこれも、あんまりやりすぎると「なんであなたが許可を与えるの？」 みたいになってしまいますけど（笑）

いえいえ。