ゆるトーク ~みつけよう、あなたにぴったりのアーユルヴェーダ~ #131 ナチュラルコスメの会社を起業したきっかけ
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第131回は、N's ナチュラルオーガニックというブランドを立ち上げたきっかけについて、創業者の北尾菜保子さんをゲストに迎えてお話を伺います。30代の終わりごろ、顔に発疹ができたり、発熱や、呼吸器症状が出て、なかなか病気の診断がつかなかったときに、化学物質過敏症であることがわかったそうです。これをきっかけに食生活を改善したり、毎日使うシャンプーや化粧品の成分を調べるようになり…。
自然体でいられる心と体の関係を追求しながら、何事も一歩踏み出す勇気をもち経験することをモットーに日々学びを深めている。
ヨギー・インスティテュート500時間認定
作業療法士国家資格
アーユルヴェーダ学会アーユルヴェーダ・セルフケア・アドヴァイザー
仏教教師資格課程修了
全米ヨガアライアンスコース500時間(RYT500)講師
メディテーション・ベーシックコース(MBC)講師
セラピューティックトレーニングコース講師
シニアヨガ・トレーニングコース講師
ヨーガニードラ・トレーニングコース講師
見つけよう!あなたにぴったりのアーユルヴェーダ。
こんにちは。
ヨガインストラクターのアヤです。
このプログラムでは、
アーユルヴェーダの知恵に救われ続けている、ヨガインストラクターのアヤが、
毎回ゲストをお招きし、健康や美容に関する、
日常に生きる、ちょっと役立つ知恵をお届けします。
進行のサポーターをしているしちさんです。
しちです。よろしくお願いします。
yoggyairのライブストリームでは、アーユルヴェーディックヨガのクラスを
毎週日曜日の朝10:30に私、アヤが行っています。
そして、隔週金曜日の夜20:30にヒロ先生が担当しています。
季節に合わせた体のケアの知識とともに、ヨガで体を動かしていくクラスです。
また、アーユルヴェーダ料理研究家の水野香織さんによる、
アーユルヴェーダキッチンを月3回月曜日の夜19:30に開催しています。
アーユルヴェーダの食べ物やハーブのお話、そして実際のレシピについても、お話しを聞くことができるクラスです。
ぜひ、クラスでお会いしましょう。
-
アヤ
今回のゲストは、北尾菜保子さんです。
北尾さんの紹介をします。
自社ブランドのN’sアロマナチュラル&オーガニックを経営されています。
こちらは合成化学物質が苦手な方のための、 お肌と体と心のケア用品ショップです。
また予防医学・代替医療の普及に勤めるべく、 放送番組出演や行政活動、ホスピスでボランティアやセラピー活動など 幅広く活躍し、近年では心理カウンセラー僧侶として、 心にも寄り添う活動もされています。
今回お話を伺えるのを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
北尾菜保子
よろしくお願いいたします。 -
アヤ
今回なんですけれども、北尾さんの経営されている N’sナチュラル&オーガニックの会社を作った、 きっかけというものはどういうものだったのでしょうか? -
北尾菜保子
今から25年以上前になりますけれども、 私自身が30代の終わり頃に、化学物質過敏症になったことがきっかけです。
化学物質過敏症っていうのは、 過去にかなり大量の化学物質に、一度晒された後、 また長期間慢性的に化学物質の悪露を受けた後に、 微量な化学物質に再び接触した際に見られる、不快な臨床症状って言われています。
なので、私の場合はですね、顔にふき出物や、皮が剥げたりとか、 あと、呼吸器に不調が出てくる、っていうような症状が出てきました。 -
アヤ
呼吸器に不調っていうのは、喘息みたいな感じですか? -
北尾菜保子
はい、そうですね。
喘息みたいな感じです。
で、何か病気かな?と思いまして、 いろいろ検査しても、病気ではない!ということになりまして、 精神的なものではないかということで、診療内科を紹介されたりもしました。
でも、どうやら私はそういうものではないなっていうのが分かりました。
当時、化学物質過敏症っていう言葉もありませんでしたので、 何か体調が悪いし、精神的にも落ち着かないっていう日々が続きました。
で、後で分かったんですけれども、 そういったものが化学物質過敏症の症状っていうふうに言われています。 -
アヤ
じゃぁ本当に、メンタル、心だけではなくて、 体に実際に失神ができてしまったりとか、 ただれる感じですかね? -
北尾菜保子
ただれるっていうかですね、人それぞれなんですけど、 私の場合は、小さなブツブツが出るっていう感じですね。 -
アヤ
じゃあ本当に、体と心っていったところが、もう同時に蝕まれたような、 そんな感じだったんですね。 -
北尾菜保子
そうですね。
呼吸器に異常が出てくると、寝てる時に、 このまま死んでしまうんじゃないかっていうような、不安が付きまといますので、 寝不足にもなりますし、もちろん体調にも影響してくるっていうような感じでした。 -
アヤ
あぁ、そうなんですね。
様々な病院も受診されて、その化学物質過敏症っていうのが、 数年かかって判明したと思うんですけれども。
その間ですね、北尾さん自身はどういうふうに養生をされていたんですか? -
北尾菜保子
そうですね。
当時はですね、今よりもっと、何が原因なのか分かっていませんでしたので、 自分の反応や症状から見ていって…、 できるだけ原因となるもの、化学物質に接触しないことだな、と思いました。 -
アヤ
それは、ピン!ときたんですか? -
北尾菜保子
そうですね。
オフィスで、同僚とかが化粧品とか香水をつけてるんですが、 その香りで、ちょっと反応が起きてしまったりとか、 トイレに行った時に、やはり呼吸器に口をきたすということが起きていましたので、 どうやら私はそういうものに対して反応してるんだな~ということは分かりました。 -
アヤ
なるほどですね。
すごい気づきですね。 -
北尾菜保子
そうですね。
本能的なものというかですね。
だから、病院に行って、対処的な治療はできるんですけれども、 根本的な治療ができないので、 それは、そういったことなんだな、というふうに思って、 できる限り、可能な限り、そういうことに触れない、除去する、というふうにしました。 -
アヤ
なるほど。
じゃあ、そういう化学物質を感じるものっていうものを、 できるだけ身につけないとか、 食べるものとかも気をつけるとかっていうふうに、シフトしていったんですね。 -
北尾菜保子
そうですね。
野菜とか穀物は、オーガニック栽培とか、栽培者の顔の見える、 農薬を使っていない栽培のものを選びました。 -
アヤ
でも当時、20数年前とかだったら…、 結構見つけるのも大変だったですよね。 -
北尾菜保子
だったんですけど、たまたまそういうお店が、通勤した先にありまして。
そちらのお店の方と仲良くなって、 いろいろお話をする中で、教えてもらいまして。
そこから購入するようにしました。
あと、お醤油とか味噌、砂糖、塩も、 昔ながらの作り方や、未精製なもの。 加工された肉とか、魚のものは食べないっていうふうにいたしまして。
基本的に、マクロビオティックやアーユルヴェーダ的な食生活をしました。 -
アヤ
なるほど。そういう流れで知り合った、出会ったんですね。 -
北尾菜保子
はい。
毎日使うシャンプーや洗顔、化粧品なども、 合成香料や合成海綿活性剤の入っていないものを使用するようにしました。
ただ、家の中では気をつけることができるんですけれども、 外へ出ると、それこそ化学物質の洪水の中に巻き込まれてしまうわけですよね。
そうなるとですね、また発熱したり呼吸器に影響が出たりということで、 それと…、人付き合いでも、どうしても他人様に気を使ってしまうっていうことになって、 気疲れをしてしまうということになりましたので、 ある意味、4年ほどプチ引きこもり状態になりました。 -
アヤ
4年は結構長いですね。 -
北尾菜保子
長いですよね。
ちょっと良くなったかなと思って、また外に出たりとかして、 普通に食事をすると、症状が出たりするので、 そういうことで、またちょっと引きこもったりということで。
それを繰り返して2、3、4年ぐらい、引きこもり的な状態になりました。
ただ、せっかく引きこもっているのですから、 それと自分が、なんでそういうふうになってしまったんだろうかとか、 私だけなんだろうか?っていうふうに疑問が湧いてきてですね、 世の中の化粧品とか、シャンプーとか、洗顔料などの成分を調べることにしました。 -
アヤ
すごいですね^^
ポジティブな引きこもりですね。 -
北尾菜保子
転んでもただで起きないというかですね、 倒れるんだったら、後ろではなくて前に倒れたいという、 私の性格上の特色がありますので(笑)
せっかくだから、ちょっとこれは何かをしてみようっていうふうに…、 そこから成分を調べていきながら、療養しながら勉強もし始めました。
ただ、当時はですね、 今のようにパソコンは普及しておりませんし、スマホもありませんでした。
なので、近所の医療系の大学の図書館で調べたりとか、 そこで海外の文献を勉強したりとか、 メーリングリストっていうのはあったので、 アーユルヴェーダ学会のメーリングリストに入れてもらって、 お医者さんであるフィリシュナ先生に質問をしたりとかして、 いろいろ勉強を、私なりにしました!
で、まとめるとですね。
体には、化学物質が使っているものを、 口からも皮膚からも入れないっていうふうにしたことと。 すでに入っているものを出す。という2つのことをしました。
ただ現在もですね、 そういった診断をされていない方とか、不資格な方を含めると、 かなりの方が化学物質過敏症ではないかなと言われています。
行政でも厚労省をはじめ、広島県、神奈川県、愛知県、 宮城県、新潟県、あと山形県の堺市、長野県、佐久市、 兵庫県、神戸市などでは、 公式サイトで化学物質過敏症のページを設けてくださっていますので、 ぜひ興味のある方はですね、そういったものをお読みいただくと、 ご理解が深まるかもしれません。
症状としてはですね、痛痛とか吐き気、めまい、動機、呼吸困難、 目や喉の痛み、全身のだるさ、皮膚の赤み痒み、判断異常、 不眠、不安感、思考力低下など、様々な症状があります。
原因となるもので、今分かっているのが、香料、洗剤、柔軟剤、 シャンプー、化粧品、生発料、制汗剤、農薬、塗装剤、殺虫剤、 煙草、塗料、建材など、身の回りにあるすべての化学物質が原因となっています。 -
アヤ
ほんと身近なものばっかりですね。 -
北尾菜保子
そうなんですよ。
特に今流行っている、香り付きの柔軟剤とか、 芳香剤には結構強い香りがありますので、 これによって反応している方は多くて、 香りの害というふうに呼ばれることもあります。
ただそういったことでですね、小さいお子さんから高齢者まで、 様々な人がそういう症状で悩んでいるんですけれども、 ただ周りの方からは、まだまだ理解が進んでいなくて、 敏感すぎるんだよとかというふうな、精神論で言われることが多いんですね。
だから周りから理解を得られずに苦しんでいる方が、 お子さんから大人までたくさんおられます。 ぜひそのあたりは、理解していただけたらなぁと思っています。 -
アヤ
そうですよね。
原因が分かればいいんでしょうけれども、 やっぱりその原因追求までに至らない、 どこの病院に行っていいか分からない、という方も中にはいらっしゃるから、 そういう症状がちょっとでも、周りの人に見られる、 もしくは自分自身でもそういうふうに感じるというようであれば、 北尾さんがされたような形で食養生であったりとか、 身の回りにある製品といったところの見直しといったところを図っていくと、 お互いの快適な関係性といったところが、見出しやすくなるかもしれませんね。
まずはやっぱり、理解することって本当に大事だなと思います。
そういう経緯があって、身の回りのものとか、食べるものとかにすごく気を付けられて、 生活されていたと思うんですけれども、 そこから…、なぜまた会社を作ろうというふうになったんですか? -
北尾菜保子
はい。
実際自分でいろいろ使ってみると、 なかなか当時、何の原料だというのも分かっていないし、 実際、病院で皮膚科などで進められた石鹸などを使うと、 余計に症状がひどくなってしまうこともあったりしました。
それで、これは自分が使えるものをちょっと作りたいなということで、 そこから始まりました^^ -
アヤ
なるほどですね~
やっぱり製品を作っていく上で、気を付けたことみたいなのって何かあるんですか? -
北尾菜保子
はい。
まず私は、植物の主体の材料であるということを考えています。 -
アヤ
自然の力を借りるという感じですね。 -
北尾菜保子
そうですね。
それと、SDGs的にもやはり、持続可能である植物主体の材料を使おうという風に思っています。
そして、オーガニック認証の植物はいいと思いますけれども、そこにはこだわっていないんですね。 それはつまり、生産者さんの顔の見える形の植物ですね。
生産者さんがどのような哲学、考えを用いて、 どのような取り組みをされているのかっていう、どういう姿勢なのかっていうことを大切にしています。 -
アヤ
なるほどですね。
表面的なものではなくて、 その信念というか、行動にある裏付けっていうものを 大事にしているってことですね。 -
北尾菜保子
そうです。 -
アヤ
じゃぁ、そういう商品を開発していたりとかする中で、 自然と生産者さんの顔と人柄というのをこだわって作って…、
今、その自社製品であるのが、「石鹸」ですよね。 それを使い始めて、やっぱり北尾さん自身の体に変化がありましたか? -
北尾菜保子
そうですね。
かなり変化がありました。 もうずっとそれしか使ってないという形なんです^^ -
アヤ
良かったですね^^
安心して使えるものがあるだけで、心の安寧につながっていきますよね。 -
北尾菜保子
はい!
私と同じような方が結構いらっしゃるんだなぁと。
ブログに書いていたら、そういう方からお声をいただいてですね、 そういう方に今もお客様や生徒さん、受講生さんになっていただいているんですけれども、 同じような方がいらっしゃったんだなぁっていうことに気がづきました。 -
アヤ
今、受講生の方がいらっしゃると言ったんですけれども、 その会社の中でも、その講習会とか勉強会みたいなことっていうのをされているんですか? -
北尾菜保子
基本的にですね、 私は、スタッフを常駐させているというわけではないんですね。
なので、生徒さんを増やして、 そういう方たちに広めていただいたらいいなということで、 講座を、今まで…、コロナ禍前までは、定期的にしておりましたけど、 コロナ過ぎてから、今年からは、ちょっと出張したりとかして、しはじめました。 -
アヤ
なるほど!
じゃあそうやって、声があれば、北尾さんがお出かけして、 そしてその場所で、お話をして、ということですね。 -
北尾菜保子
そうですね。
それと、うちの商品を作る時に気をつけていることが一つあって、 植物性と言いながらも、植物を合成してしまうと、 自然界にない形になってしまうんですね。
そうすると、水と一緒に洗い流すと、 生態系に影響を与えるのではないかなというふうに思っています。
それって、例えば植物を合成して自然に還元できない形や、植物と、 例えばイカやタコの成分を使用したような成分というのは、 いろんな形があるんですが。
そういった形でも合成のものは、一切うちは使用しないようにしています。
物理的な抽出ではない方法での抽出は使用しませんし、 そういった商品も採用しないようにしています。 -
アヤ
すごい…、なんだろう。
科学法定式の世界に入っていきますけれども(笑) でも、そういうことですよね。 -
北尾菜保子
そうですね。 -
アヤ
北尾さん自身が、25年前に、体と心に現れたすごく大変な経験があったからこそ、 そこまで熱意を込めて商品開発であったり、 商品の選定といったところをされているんだなぁということを知ることができました。
そういう同じ症状の方がいらっしゃったら、 ぜひお話でも聞いていただけるとうれしいなというふうに、個人的には思っています。
貴重なお話をありがとうございました。 -
北尾菜保子
ありがとうございました。 -
アヤ
今日のお話はいかがでしたでしょうか。
N’sチュラルオーガニックの会社をつくったきっかけについてお話を伺いました。
会社設立をされた北尾さん自身も、科学物質過敏症という症状に悩まされて、 そして、思考錯誤された結果が、今の会社ということになっております。
実際に、その症状というものは、人にはなかなか認識されているものではない、 という心理的な不安といったところもある中で、 どうしたら自分が社会生活を送ることができるのか、 そして安心して生活することができるのか、 そういったところを探求された結果が、その会社にすべて想いとなって、 詰まっているように感じました。
本当に同じような症状で悩まされている方、 もしくは自分の家族、周りの人にそういう症状が見られる方には、 ぜひN’sナチュラルオーガニックのホームページをご覧いただいて、 こういうこともあるんだということを知っていただけると嬉しいなと思います。
直接、北尾さんのお話を聞きたいという方がいらっしゃれば、 そちらのほうに問い合わせをして、 ぜひ個人的なお悩み・セッションを受けていただけると、 また明るい未来につながっていくんじゃないかなというふうに思っております。
貴重な話ありがとうございました。
日常に生きるちょっと役立つ知恵、次回もお楽しみに♪