ゆるトーク ~みつけよう、あなたにぴったりのアーユルヴェーダ~ #173 ストレスとうまく付き合う方法
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第173回は、ストレスとうまく付き合う方法について、医師で耳鳴りやめまいなどの神経耳科の専門医である石井正則先生にお話しを伺いました。近年、ストレスへの考え方が変化してきている。ストレスに強い、弱い、というのは間違いで、ストレスのレジリエンス(反発力や耐性)があるかどうか、と考えられています。ストレスに対しての対応力があるかどうか。ストレスを受け入れて、回復している力があるかどうか。ストレスマネジメントに役立つ3つの対策をお話しいただきました。
自然体でいられる心と体の関係を追求しながら、何事も一歩踏み出す勇気をもち経験することをモットーに日々学びを深めている。
ヨギー・インスティテュート500時間認定
作業療法士国家資格
アーユルヴェーダ学会アーユルヴェーダ・セルフケア・アドヴァイザー
仏教教師資格課程修了
全米ヨガアライアンスコース500時間(RYT500)講師
メディテーション・ベーシックコース(MBC)講師
セラピューティックトレーニングコース講師
シニアヨガ・トレーニングコース講師
ヨーガニードラ・トレーニングコース講師
見つけよう!あなたにぴったりのアーユルヴェーダ。
こんにちは。
ヨガインストラクターのアヤです。
このプログラムでは、
アーユルヴェーダの知恵に救われ続けている、ヨガインストラクターのアヤが、
毎回ゲストをお招きし、健康や美容に関する、
日常に生きる、ちょっと役立つ知恵をお届けします。
進行のサポーターをしているしちさんです。
しちです。よろしくお願いします。
yoggyairのライブストリームでは、アーユルヴェーディックヨガのクラスを
毎週日曜日の朝10:30に私、アヤが行っています。
そして、毎週水曜日の昼12:30にマイコ先生が担当しています。
季節に合わせた体のケアの知識とともに、ヨガで体を動かしていくクラスです。
また、アーユルヴェーダ料理研究家の水野香織さんによる、
アーユルヴェーダキッチンを月3回月曜日の夜19:30に開催しています。
アーユルヴェーダの食べ物やハーブのお話、そして実際のレシピについても、お話しを聞くことができるクラスです。
ぜひ、クラスでお会いしましょう。
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アヤ
今回は『ストレス』についてゆるトークします。
ゲストはJCHO東京新宿メディカルセンター、耳鼻咽喉科、診療部長であり、医学博士の石井正則先生です。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
石井正則
よろしくお願いします。 -
アヤ
著書の中では、 『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』 『自律神経が元気になる30秒筋膜プリプリ体操』などがあります。
最新刊では『70歳から難聴・耳鳴り・認知症を防ぐ対処法』で、 さくら舎より出版されています。
今回お話伺えるのを楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
石井正則
はい、よろしくお願いします。 -
アヤ
早速なんですけれども、近年ですね…
ストレスに対して関心が高まっているというか、 このストレスとどういう風に付き合ったらいいのかといったところで、 皆さんそれぞれ対処されてると思います。
今回、ストレスとうまく付き合う秘訣について、 石井先生の方にお話をお伺いしてみたいなと思いまして、 何か秘策とか秘訣みたいなものはありますでしょうか? -
石井正則
そうですね。
色々とストレスに対する考え方がだんだん変わってきてるんですね。
以前はですね、ストレスに強いとか弱いとかっていうね、 強弱の言い表し方をしてたんですけれども。
最近はそういう考え方をしないんですね。
ちょっと難しい言い方になりますが、ストレスのレジリエンスという言い方をするんですね。
で、なんとこの言葉はですね、もう十数年前にスタジオ・ヨギーのワークショップで、 もう既にお話ししてるんですよ。
学会で報告されるされたと同時にすぐ発表したので、 一般の人たちはまだ全然身近でないところで、ヨギーでは僕はもう皆さんに お話しててですね。
どういうことかって言うと…
レジリエンスっていうのはちょっと難しい言い方ですけども、 簡単に言ってしまうとですね。
風船のような状態が、健康な心の状態だっていう風に考えるんですよ。
風船っていうのは例えば、表面に圧力をかけると凹みますよね。
それがですね、外すと元に戻る。このことをレジリエンスと言うんですね。 つまり「反発力」のことを言うんですよ。
色んなトラブルがあって、いったん心が凹んでも、それを戻す力・回復力とかですね、 そのキャパシティですね。
ストレスがどのぐらい受け入れられるかとか。 その受けられる力とか、戻す力のことを難しい言い方で、「レジリエンス」。
簡単に言ってしまうと、ストレスに対してどのぐらい対応力があるか。 あるいはストレスの耐性があるか、という…そういう言い方になります。
なので、強い弱いとかいう言い方ではなくて、 ストレスに対してどのぐらい耐性があるか、 それをちょっと難しい言い方で、「ストレスのレジリエンス」と言うんですね。
だから、一番極端な例で言うとですね、 度重なるストレスがかかってくると、ストレスの耐性ですね…。
レジリエンスがどんどんどんどんなくなってきて、凹みを戻す力がなくなってしまって、 ゴム風船がだんだんだんだん硬くなってきて、 粘土のような状態になっちゃうんですね。
それが、最たる心のまずい状態で、 それを何と言うかっていうと、病名で言えば「うつ病」です。
うつ病っていうのは、戻す力がなくなってしまって、凹んだままになってる。
なので、これを戻す力、戻ってくる力があれば、 また健康な体と心になるということで、 そのストレスの耐性、ストレスのレジリエンスをどうやってマネジメントするかっていうのが、 ストレスマネジメントの最終目標になるんですね。
ですから、じゃあどうしたらいいかっていうと、三つになります。
一つはですね、 ストレスに対して気付きを鋭くすることなんですね。
二番目は、 ストレスをどうやって緩めてあげるか。
三番目は、 呼吸をいかにして緩めてあげるか。
その三つなんですね。
つまり、気づきと、それからストレスを手放してあげることと、 そして、呼吸をどうやって調整してあげるか、この三つなんですね。
っていうことは…、割とですね、 ヨガの中で、この三つは結構調整することができるんですね。
例えばですね、 ストレスの中の気付きっていうのは、特に瞑想の時にですね、 その気づきが表に出てくることが多いんですね。
「私、ストレスありません~」「ストレスなんか全然ありません」っていう人が、 結構いるんですよ。これが一番危ないですね。
なぜかって言うと、ストレスのない人っていないわけで、 このストレスの耐性に対してですね、気づきが足りない人なんですよ。
だから、どうやってストレスを見極めるか、 気づきを鋭くするかっていうと三つの要素・・・ これも三つの要素なんですよ!
これ私よく言うんですけど、三つしかありません!
ストレスの三要素っていうのは、
一、嫌なやつ
二、嫌なこと
三、嫌な自分
です。
で、瞑想をしている時にですね、この三つは必ず出てくることが多いんですよ。
雑念として、ふわっと出てきた時に、それをつかみ取る。
それをつかみ取ることができると、気づきがだんだん鋭くなってきて、 そのときこそ手放すんですね。
だから瞑想っていうのは、一つの方法として、 一と二がその瞑想の中で行われることが多いんですね。
同時に瞑想っていうのは、呼吸を整えることが必要なので、 三番目の、呼吸をいかにして緩めるか、調整できるかっていうことが、 とても大きなポイントになります。
それでですね、 私が最近書いた本には、肩式呼吸っていう表現をしてるんですけど。
結構ストレスの溜まってる方っていうのはですね、 肩が上下する呼吸になっています。
健康の方は、腹式呼吸、あるいは女性の場合はですね、胸腹式呼吸といって、 お腹と胸が同時に膨らむっていう呼吸が普通にあるんですね。
で、一番まずい呼吸っていうのは、全身が上下するような呼吸なんですけど。
これは例えば全力疾走で、ハァハァ言ってる状態ですけども。
そういう状態じゃなくて、例えば電車の中で見渡してみるとですね、 結構肩が上下している肩式呼吸の方がいらっしゃるんですね。
これはもう、いわゆる戦闘モードに入っているような状態で、 ストレスがたまっている証拠です。
ですから、ご自身で呼吸の状態を整えて、肩式呼吸をなくして、 可能な限り緩める呼吸に努めるということであれば、ヨガはですね、 非常にストレス対策というような対策の一つになりますね! -
アヤ
そうですね^^
なんかその…気づくことっていうこと自体が、結構難しかったりとかするんですけど、 今の呼吸を観察するところから始めてみると、 意外にその自分のストレス度合いというか、 どのくらい自分が今ストレスにさらされているのかっていうのが、 また見えたりするかもしれないですね。 -
石井正則
そうですね。
ですから、瞑想の一つのポイントとして、呼吸状態にふれて見るとですね、 結構肩式呼吸してる人っていうのは、 自分で腹式呼吸がなかなかできないっていうところで、 あ!自分はやっぱり緩んでないんだ!って、 非常に緊張した呼吸だってことが分かりますから、 そこで複式呼吸が始まってくると、だいぶ緩んできますね。
それからですね…、ストレスが溜まりやすい人の傾向として、 新しい本でも言ってますけども、 常に否定的な考えをする方が多いんですよ。
何かにつけて最初に「でも」…、でも〇〇、でも〇〇。
何か提案すると、「ダメです」って。
「でもだめ思考」っていうんですけど、これは危ないんですよ。
自分を否定する、あるいは相手を否定するっていうね。
非常にネガティブ思考なので、ストレスをどんどんどんどん中へ押し込んでいきます。
さっきの、ストレス耐性、ためたストレスを跳ね除ける力がだんだん失われてくるので、 こういった「でもだめ思考」あるいは、「でもだめ症候群」って私言ってますけど、 これは要注意です! -
アヤ
なるほど~
じゃぁ呼吸に気付いたその次は、また自分の言動に気付くっていうところに 目を向けてみるのも、ありですね^^ -
石井正則
そうですそうです。
で、感覚としてですね… 新しい本では言ってますけども、、 手放すっていうところ、さっき言いましたけど、 対策としてはですね、わりと簡単にできるのは「ジャマイカ思考」です!
これもう簡単で、「じゃぁ、まいっか」です!
諦めたわけじゃなくて、現状をまず受け入れるっていうことで、ジャマイカ思考。
じゃぁ、まいっかって言って、今の現状をまず一旦受け入れて、 そこから手放すっていうことが始まるんですよ。
ですからさっきの「でもだめ思考」「でもだめ症候群」があるとですね、 このジャマイカの思考が働かないですね。
なので、でもだめ症候群の人は、まずそれを気付いて、 そしてその思考を、「じゃぁ、まいっか」という風に受け入れるとですね、 比較的たまったストレスに対して、はねのける力が出てきます。
こういったことを繰り返していくとですね、 ストレス耐性っていうのは高まってくるんですよ。
だから性格は変えられないんですけども、 思考法とか、行動様式が変わるとですね、 ストレスの耐性、ストレスに対するレジリエンスは高まるってことは、 もう研究で分かってるんですね。
で、最終的にはやっぱりストレスがどんどんどんどんどんどん溜まり過ぎちゃうと、 必ず自律神経に破綻をきたしてきます。
ですから、この自律神経にいろんな症状が出てくることは、 ご自身の身体の症状として、ちょっとつらいことになってくると思います。 -
アヤ
うん…そうですね。
じゃぁ、ちょっとまずは、できることって言ったら、 今の自分のストレスサインに気づくこと、 そして気づいて、じゃぁ、まいっかで受け止めて、 そして手放す。
それと同時に呼吸を整えていくっていうことで、 ストレス耐性に強くなる、己の力に変えていくことに繋がっていく、ということですね。 -
石井正則
そうですね。
その三つのポイントは常に頭に入れてていいと思います!
そして、ストレスの三つ、 嫌なやつ、嫌なこと、嫌な自分、が分かるとですね、 ほんとにストレスレベルっていうのが下がってくるんですよ。
なので、分かる・気付くっていうのはとても重要です。 -
アヤ
わかりました!
貴重なお話ありがとうございます。
今回のお話はいかがでしたでしょうか?
ストレス耐性についてのお話でした。
一回聞いただけでは、なかなか内容的に濃いお話になっておりますので、 二回でも三回でも、つどつどですね耳にして、自分の心の中に「じゃぁ、まいっか」 のおまじないを、心に溜めていただけると、このストレス耐性っていったところとも、 上手く付き合うきっかけになってくるんじゃないかなと思います。
日常に着るちょっと役立つ知恵、次回もお楽しみに♪