ゆるトーク ~みつけよう、あなたにぴったりのアーユルヴェーダ~ #185 シヴァ教の研究について
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第185回は、シヴァ教の研究について、ヒンドゥー教の研究者で筑紫女学園大学准教授の川尻洋平先生をゲストに迎えてお話しを伺いました。
学生時代の指導教官のすすめもあってシヴァ教の研究に進むことになったという川尻先生。人のやらないことをやりたい、ということで大学では哲学の勉強を志していたなかで、インド哲学を専攻。サンスクリット語の勉強をするうちに、シヴァ教の研究をすることに。大学で勉強したことが社会で役立つかどうかを考えなくていい時代だった…
※シヴァ教とは、シヴァ神を信仰する宗教。ヒンドゥー教は大きくヴィシュヌ派とシヴァ派に分かれており、ヒンドゥー教の宗派のひとつ、”シヴァ派”と言われることも。
自然体でいられる心と体の関係を追求しながら、何事も一歩踏み出す勇気をもち経験することをモットーに日々学びを深めている。
ヨギー・インスティテュート500時間認定
作業療法士国家資格
アーユルヴェーダ学会アーユルヴェーダ・セルフケア・アドヴァイザー
仏教教師資格課程修了
全米ヨガアライアンスコース500時間(RYT500)講師
メディテーション・ベーシックコース(MBC)講師
セラピューティックトレーニングコース講師
シニアヨガ・トレーニングコース講師
ヨーガニードラ・トレーニングコース講師
見つけよう!あなたにぴったりのアーユルヴェーダ。
こんにちは。
ヨガインストラクターのアヤです。
このプログラムでは、
アーユルヴェーダの知恵に救われ続けている、ヨガインストラクターのアヤが、
毎回ゲストをお招きし、健康や美容に関する、
日常に生きる、ちょっと役立つ知恵をお届けします。
進行のサポーターをしているしちさんです。
しちです。よろしくお願いします。
yoggy airのライブストリームでは、アーユルヴェーディックヨガのクラスを
毎週日曜日の朝10:30に私、アヤが行っています。
そして、毎週水曜日の昼12:30にマイコ先生が担当しています。
季節に合わせた体のケアの知識とともに、ヨガで体を動かしていくクラスです。
また、アーユルヴェーダ料理研究家の水野香織さんによる、
アーユルヴェーダキッチンを月3回月曜日の夜19:30に開催しています。
アーユルヴェーダの食べ物やハーブのお話、そして実際のレシピについても、お話しを聞くことができるクラスです。
ぜひ、クラスでお会いしましょう。
-
アヤ
今回は『シヴァ教の研究』についてゆるトークします。
ゲストは筑紫女学園大学准教授の川尻洋平先生です。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
川尻洋平
よろしくお願いします! -
アヤ
川尻先生のプロフィールを簡単に紹介させていただきます。
川尻先生は、ヒンドゥー教、特にカシュミール地方のシヴァ教について研究し、 サンスクリット文献を解読されています。
インド・イタリア・フランスなどで掲載され、 現在、福岡県にある筑紫女学園大学文学部アジア文化学科、 准教授として活躍されています。
私も大学でお世話になった先生で、 すごく講義も興味深く、されているのが印象的でした。
あと、インドの研修旅行でも大変お世話になった先生で、 知識も、インドの文化にも造詣の深い先生ですので、 今日はお話を楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
川尻洋平
よろしくお願いします! -
アヤ
今日、せっかく先生にお話が聞けるということで、 ない知恵をいっぱい絞って質問を考えたんですが(笑)
早速ですね、先生になかなかこういうことを聞く機会がなかったので、 ちょっとお伺いしたいなと思います。
シヴァ教の研究をされているということで、 私もですね、哲学とか興味ありますから、 過去に先生の論文などで勉強させていただいたこともあります。
何がきっかけで、シヴァ教の研究へと繋がっていったのかっていうのを ちょっとお伺いしてもいいですか? -
川尻洋平
はい。
まず、この質問されてすぐ思ったのがですね、 答えとしては短く言えば、本当に一言で終わります。
どういうきっかけかというと、指導教官のすすめですね。
こういうテーマでやったらどうですか?っていうことで、 最終的に決まりました。
もう少し長く話をすると、 そこに至るプロセスというかですね、そういういう風になったきっかけっていうのは、 もともと私自身あまのじゃくだったので、 人のやらないことっていうのをやりたいなっていうところで、 大学では、哲学の勉強をしようかなっていうのをちょっと思ってたんですね。
で、その中でいくつか選択肢…、 西洋哲学とか中国哲学とかがあって、 インド哲学はあんまり聞いたことがないし、よくわからないということで、 やってる人も少ないだろう、という思いで選びました。
それで大学に入ったらですね、 インド哲学を勉強するのかなぁっていう風に過ごしていたら、 気が付いたらサンスクリット語の勉強ばっかり最初はたくさんあって、 気がつくと、三年生、四年生、卒業論文のテーマを決めるっていう段階になって、 いくつか自分でも選択肢とかは考えていたんですけど、 結局シヴァ教の研究っていうのに繋がっていった、 落ち着いたということになります。 -
アヤ
研究をするって言っても、 先ほどお話しされたように、なかなかインドの哲学とかっていったところを 研究している人も少ない中で、その道を選ぶっていうのは、 私だったらどうしようかなって、道悩んだりとかするんですけど、 なんでそこで川尻先生は一歩踏み出して突き進んでいかれたんですか? -
川尻洋平
でも、時代が時代だったので、あんまり大学で勉強したことが、 社会に出た時に役に立つかっていうことはあまり考えなくていい時代だったって いうのがあるのかなっていうのは思います。
なのでまぁ、大学生活の間は、好きかってやっててもいいんだろうなって 思ってたので、好きなこと、興味があることを選んだっていう感じですかね。
本当に、後のことは何も考えてませんでしたし、 大学に入った時に、研究を続けるなんていうことも全然思ってもなかったです。 -
アヤ
じゃあ本当導かれるようにして、この道に入っていかれたんですね。 -
川尻洋平
そうですね。
まぁ、あんまり働きたくもなかったっていうのもあったりします(笑)
ちょうど僕が卒業する時って、 すごい就職氷河期だったんですよね。
僕文学部だったんですけど、10%ぐらいの人はもう卒業を辞めて、 次の年に…とかっていう人が結構いたので、 卒業を伸ばすっていうことを考えると、 大学院に進んでいた方が社会的にも問題にならないというか、 何してんだろうあの人は、みたいなことにならないかなみたいなのも ちょっとあったりしました。 -
アヤ
じゃあその…、大学院まで進まれて、 その後さらにまた研究の道へと進まれていくんですけど、 それはもう日本の中で研究を進めていかれたんですか? -
川尻洋平
そうですそうです。
大学に入っても、大学院で研究を始めて、 修士論文を終えた後は、博士課程に進んで、 いろんな学会とかで発表する機会とかもあったので、 それで日本でずっと研究を続けていたっていう感じですね。 -
アヤ
そこからまた、いろいろ海外の大学に進まれて、 研究も継続されていくんですけれども。
海外の大学に行かれたのは、何がきっかけだったんですか? -
川尻洋平
まぁ、この業界によくあることで、博士号を取った後っていうのが、 仕事がないんですね、研究職とかだと。
そうなった時に、いろんな奨学金とかをもらってしのいでいくしかない状況だったので、 あんまり日本にいても、その奨学金をもらえる機会っていうのがなかったので、 海外留学するんだったらお金出します、みたいな奨学金があったので、 それがきっかけです、一番最初。
なので、正直最初、インドにそこまで行きたかったっていうわけではないです。
私、大学院終わるまでインドに行ったことはなかったです。
まぁ、先輩とかの話を散々聞いて、インドについて詳しくはなってるけど、 自分が行くかと言われると、今は結構普通にまたインドに行こう!と思いますけど、 その当時は全然インドに行こうっていう考えはなかったですね。 -
アヤ
じゃあそこから、何がきっかけで今度はインドの方に行かれるようになったんですか? -
川尻洋平
最初インドに行ったのは、奨学金をもらえたっていうことが大きかったんですが、 留学している間に、インド各地の図書館とか研究所を回って、 資料を集めているうちに、それが自分の研究にももちろん役に立ちますし、 一回で全部手に入るわけでもないので、何度か行かないといけないってなった時に、 毎年のように行くようになったっていうのはありますね。
二年間生活してて、インドの雰囲気というか、 水が合ったのかもしれませんね。
あんまり嫌な思いをしなかったというか。 -
アヤ
なるほど。
じゃあそこから直接インドの方に行って、 過去の文献とかっていったところを持ち帰ってはそれを紐解いてっていう 生活が始まって、今っていう感じですね。 -
川尻洋平
そうですね。 -
アヤ
なるほどですね。
サンスクリット語もね、かなり先生の授業の中で…、文法のあの言葉、 接続詞のニュアンスっていったところの訳しをちょっとでも間違えると、 主語が変わるっていう…、 結構それが衝撃的で。
サンスクリット語文献から日本語に訳していくまでの過程すらも、 本当に訳する人の理解度の深さっていったところが求められるんだな っていうのを、まざまざと感じました。
なので、私は音を楽しむことにしました。 -
川尻洋平
響きですね^^
それ大事です! -
アヤ
雰囲気を楽しむようにして、今いるんですけど(笑)
本当に文献とか、そういう文字とかで書かれていて、 私はとても読むことができないんですけど、 そこから先生が紐解いて、そして日本語に解釈して、 そしてそれを学会で発表されているんですけれども。
この研究において、楽しいこととか、逆に難しいなって感じることは 何かありますか? -
川尻洋平
そうですね!
楽しいっていうのは、本当にまだ誰も知らないようなことっていう発見がある っていうのが、楽しいですかね♪
例えば、世界中に誰も理解していないであろうとか、 あるいは文献だったら、この文献は誰も見てないんじゃないかとか、 そういうのが発掘された時はすごい興奮したりはしますね。 -
アヤ
それはあれですよね、文献自体新しい発見っていうことは、 現地とかそういう情報がなければ、なかなかそこに行くことはできないですよね。 -
川尻洋平
そうですね。
歴史の中で、この文献があるっていうのは分かっているんだけど、 テキスト自体がなくなっている、伝承されていないとかっていう時があったりして、 そのテキストが偶然のきっかけで発見されるとすると…、 これはあの失われていたやつか!みたいな発見があったりしますね。
これすごい嬉しかったです‼ -
アヤ
過去に何個かあったんですね? -
川尻洋平
何回かってこともないです。
一度だけですけど^^ -
アヤ
でもそうですよね…
ないかもしれないと思われていたものが出てきたら、 やっぱお宝発見ですからね! それはちょっと興奮しますね。
じゃぁ逆に、難しいなって感じることってありますか?
-
川尻洋平
まぁ単純に、サンスクリット語を読むのはすごい難しいですね。
読んでても理解できない文章とかっていうのはやっぱりあったりしますので、 そうなってくると、頭をひねって色々考えて、 理解できないっていうことは、色々可能性考えられるわけで、 なんかこう思い違いをしているとか、勘違いをこっちがしている場合もあれば、 元々のテキストが間違えているっていう可能性もあったりするので、 いろんな可能性を考えながら解読していくっていうことになるんですけど、 シンプルに本当に読むのが難しいっていうケースが多々ありますね。 -
しち
すいません、お邪魔します。
ごめんなさい。シヴァ教自体が私はちょっとよくわからなくて…
簡単にちょっと教えていただけますか? -
川尻洋平
シヴァ教っていうのは、ヴィシュヌ神とかシヴァ神っていうのが、 インドに神様でいるんですけど。
そのシヴァ神っていうのを信仰している人たちの集まりというか宗教ですね。 -
しち
なるほど!
そうすると、インドってたくさん神様がいそうなので、 その神様ごとに宗教があるんでしょうか? -
川尻洋平
大きく分けると、大体シヴァ教とヴィシュヌ教っていうのに二分されます。 -
しち
大きな2つのうちの1つっていう感じなんですね。 -
川尻洋平
たくさん神様はいるんですけど、 例えばシヴァ教の場合は、一番上にシヴァ神がいて、その下に 他のいろんな神様がいる。
例えばよく知られているガネーシャなんかだと、シヴァ神の息子っていう扱いだったりしますよね。
一番上の神様がいて、階層状になっていて、他の神様はちょっとレベルの低い 神様みたいな扱いを、例えばシヴァ教ではされたりしています。 -
しち
あなるほど!わかりました!
ありがとうございます~ -
アヤ
はい、ありがとうございます!
こういう風に、本当にインドの文化とか宗教観とかっていったところを、 幅広く理解していないと、やっぱりサンスクリット語から言葉を日本語に 紐解いていくっていったところが、本当に難しいんだなぁっていうのを、 お話からも感じましたし、 やはりその研究を長年、若い時から・・・ -
川尻洋平
気が付けば20年以上経っていますからね~ なんか、びっくりします! -
アヤ
いやぁ素晴らしいですね^^ その恩恵を、ヨガの勉強をしている我々っていったところが、 かなり恩恵に預かってますので(笑)
これからも、ぜひ解読を頑張っていただきたいと、 陰ながら応援しています。
シヴァの文献は、先生にかかってますので。
ちょっとプレッシャーを…(笑) -
川尻洋平
ちゃんと頑張ります!! -
アヤ
ありがとうございます!
では、今日のお話はいかがでしたでしょうか?
シヴァ教の研究についてお話を伺いました。
先生の人となりっていったところも垣間見えたお話ではなかったでしょうか。
もし興味がある方は、先生の名前を検索すると、 研究内容も出てきますので、ぜひご参考にしてください。
日常に生きるちょっと役立つ知恵、次回もお楽しみに♪