ピラティスインストラクターのタケマサです。

「ロールアップ、ロールダウンなど、背骨をひとつずつ動かす動きが苦手です」という声をよく聞きます。この動きはほかにも、座った姿勢で体幹を丸め、背骨をストレッチする「スパイン・ストレッチ・フォーワード」のときにも、必要ですね。

この動きが苦手とする方の原因には、大きく分けて2つ考えられます。

原因1
背中を丸めると同時にウエストが短くなり、お腹がぐしゃっと潰れてしまう。

原因2
背中を丸めることができず、背骨が真っ直ぐ伸びてしまい、背骨でなく股関節のストレッチになってしまうことにあります。

まずは座骨のてっぺんに座り、骨盤をしっかり立てます。次に、腕を肩の高さに持ち上げます。骨盤を立てることが難しい方は、膝を曲げて行いましょう。

鼻先でおへそを見るようにうなづき、頭を腕の間に入れ、指先と踵は前へ向かって、みぞおちとへそは、背骨に向かって引き込むようにしながら、ストレッチを深めていきます。

ストレッチのコツは2つです。まずはうなづき動作後に、みぞおちを引き込みながら、肋骨は高い位置を保持し、背中を丸めていくことです。次にストレッチを深めながら、おへそも引き込むことで、股関節と下腹部の間にスペースを保持します。息を吐きながら行うと、お腹を引き込みやすいです。

プロップスを使っておこなう場合

エクササイズローラー:

エクササイズローラーを利用し、座った姿勢で体幹を丸め、背骨をストレッチするピラティスエクサイズ「スパイン・ストレッチ・フォーワード」を行ってみましょう。

1.腹部を引き上げる

太ももの上にエクササイズローラーを乗せます。

体幹を丸めながら、お腹がローラーを乗り越えるように、前にストレッチしていきます。

ローラーにお腹が触れないよう、お腹をへこませ、腹部を引き上げながら、ペンキ塗りたてのバーを乗り越えるイメージで行いましょう。

2.背骨をひとつずつ動かす

ローラーに寄りかかるように座ります。

上の背骨から、ひとつずつ動かしていく意識で、ストレッチしていきます。壁からポスターが剥がれていくイメージで行いましょう。

最後に、今回使ったエクササイズローラーがなくても大丈夫です。くるくる巻いたバスタオルや、壁に寄りかかりながら、同じことが出来ます。

今回行ったエクササイズは、ウエストを引き上げる効果もあります。
ぜひチャレンジしてみて下さい。

* * *

|関連記事
「安定」を意識すると、より正確に動ける

背骨をひとつひとつ動かすヨガのポーズを紹介しています。
冷え対策に体の代謝をUP! ~体感を大切に3つのポイントでおこなうヨガ~

写真・文 ピラティスインストラクター タケマサ/編集 七戸 綾子