お悩み:
「仕事のため」「会社のため」「誰かのため」でつい行動したり選択してきました。でもなんかもう疲れてしまいました。結局、なんのためにもなってない気がするからです。 「なにかのため」じゃないモチベーションで自分に満足するにはどうしたらいいのでしょうか。

答えのヒント:
「~~のため」と思いながら行動している時は、他にチョイスが無く「してあげている」という観念に陥りがちです。そして「~~のため」に懸命になっている自分の姿は、自分には健気で美しく見えるかもしれません。なかにはそれに酔ってしまう人もいるのではないでしょうか?

そのサイクルに虚しさをおぼえ、気付いたあなたは素晴らしいと思います。

多くの人は、ぐるぐると同じサイクルを廻りながらも「何かの為になっているはずだ」とさらに自分を追い込むものではないでしょうか?

誰かからの感謝や承認を期待しているなら、私達は自分のエゴを満たす為に行動していると言えます。それが明白になるのが怖くて、自分以外のものに対して「身を削っている」と思いたいのでしょう。

例えば仕事に関して言うと、大抵のことは自分でなくても代わりの人が居るものです。「いやいや。これはワタシしかできないのよ!」からエゴの感覚が強くなるのではないでしょうか? 確かにあなたほどは優秀ではないかもしれないけれど、あなたがその場を離れても何とかなっていくものです。

何かの為、誰かの為と具体的な対象を持てばモチベーションも高くなり、質の高い行動ができそうな気がしますが、これは同時に評価を求めることにもつながります。今よく聞かれる「承認欲求」は自分の中に生まれる厄介なエゴですね。

出来得る限りの行動(パフォーマンス)をしながら、誰かの賞賛を期待しないことです。あなたが十分にやり切ったことを自分が知っていれば、それで十分じゃないでしょうか? 自分で納得して、しかしエゴが育つほどにはうっとり浸らずに次へと進みましょう。

自信と謙虚さの両方を持ちながら、エゴを膨らませず、卑下せずに生きられたら、何にもべたべたせずに生きられる気がしませんか?

このような行動を続ければ、それが純粋なものになり、誰の為でも自分のエゴの為でもない本質への捧げものとなります。これがまさしくヨガの域に達した行動と言えるのでしょう。

自分のエゴの為に行動しない・・・とはとても難しく、行動のモチベーションをよく観察する必要があります。自分の行動に「相手」が対称になることもあります。

淡々とベストを尽くして行動する。

もちろん何らかの結果は出ます。
行動の結果に対し承認・賞賛・評価を求めない。
自分がベストを尽くしたことを知っていればそれで良い。

過去は引きずるには値せず、次に進む。

義務感でやらなきゃならない事も自分の人生のチョイスに含まれている事として取り組む。

また一見自分の意思とは遠いものも、最終的には自分を形作る肥しになるのだと考える。

できる限り自分の心が伴う行動を選んでそれに没頭する。

あなた自身の人間としての価値観(ありかた)にのみ従って行動すればよいのです。

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文 ヨガインストラクター ヤスシ/編集 七戸 綾子