卵焼き、と言っても、甘くてしょっぱいお弁当の定番から、オムレツ、スペイン風のトルティージャ、イタリア風ではフリッタータ、中華風のちょっと油っぽいやつ、とさまざまだ。わたしは普段、卵2こを直径18cmの鉄のフライパンで焼いているが、卵の数が4個8個と増えた時、オーブン焼きはとても便利だ。

卵4個なら約20cm×16cmのバット(キャビネというサイズ---バット界は何故か、手札とか21取とか不思議なサイズ表記だ。)で。バットにはオーブンペーパーを敷いておく。ボウルに卵を割り入れ、塩は小さじ1/2くらい、こしょう少々、オリーブ油大さじ1〜2を加え、よくかき混ぜておく。

今回の具は、2mm厚に切ったズッキーニ、茹でたじゃがいもを1cmくらいの厚さに切ったもの、ドライトマトとチーズは適宜。具を卵液に入れてからバットに流し、200℃にあたためておいたオーブンで、この分量なら20分。これを参考に、卵の量で増減する。真ん中あたりが一番火が通りにくいので、箸などを刺してみて卵液がにじんでこなければ焼けている。以前、12個の卵を使って40分かかった。

具材は野菜だけでもいいし、チーズを入れても、ハムやツナなどの動物性のものを入れてもおいしい。じゃがいもや玉ねぎはあらかじめ火を通した方が良いが、ごく薄切りなら生でも大丈夫。他にピーマン、アスパラガス、茄子やきのこもやはり火を通す。ひじきと何かを合わせても面白い。オーブンで焼けば、バットごと持ち寄りパーティやピクニックに持って行けるのでとても便利だ。

写真&文 中村 宏子