ちょっと欲ばって、ヨガとピラティスとビューティ・ペルヴィス、3人の先生に質問! 3つの答えは、同じようで違うし、違うようで同じ。あなたの「?」を「!」に変えます。

Question
ストレスでつい食べ過ぎてしまいます。ストレスをためないようにするには、どうしたらいいですか?


BEAUTY PELVISプログラムディレクター/b-i STYLE代表 kyo先生

キョウ先生のストレス解消法
骨盤を締めて集中したり、骨盤をゆるめてリラックスしたりする力を骨盤の開閉力といい、ストレス発散においてもそのバランスやリズムが大切です。私の場合は活動的な仕事なので、逆にプライベートでは観劇や美味しい食事を楽しむなど静的な時間でリラックスしています。

誰でも発散できるものを持っている
ストレス発散というと活動的なイメージがわきますが、実は、切手収集や読書などの静かな趣味も発散なのです。固定観念にとらわれず、自分の好きなこと、楽しいと感じるものは何かと問いかけてみてください。人それぞれ趣味趣向があり、誰もが必ず発散できるものを持っています。

たとえば、お料理したり長電話したりするのも、ホラー映画を観たりジェットコースターに乗ったりするのも発散なんですよ。人に迷惑をかけなければ大丈夫(笑)。

食欲は感情の滞りに関係しています。骨盤の開閉のリズムがくずれてしまっている証拠でもあり、固まった感情、高まった緊張をゆるめようとしているか、ゆるみすぎて集中が必要になっています。

だから、食べたいと思ったときは、無理に我慢しないで体からのサインとして受け入れましょう。そして、その奥にある満たされない気持ちもみつめて……。でも、食べるからには「おいし~い!」と思って食べましょうね。食べたぶんだけ上手に排泄できればいいのです。

PILATESプログラムディレクター マミ先生

マミ先生のストレス解消法
やっぱりピラティスかな。1日24時間のうち23時間は育児中心の生活をしていたとしても、1時間集中してピラティスをすればリセットできます。クラスを教えるときも、みなさんと一緒に集中するようにしています。

ひとつのことに集中する時間を
ピラティスは「シンキング・エクササイズ」とも呼ばれ、常に自分の体に意識を向けるエクササイズです。たとえば「頭をセンターラインに」というひとつのことを考えて集中すると、他のことは考えられなくなりますよね。

クラスの間は食べもののことやストレスの原因になるようなことも考えないで集中するので、終わった後には気持ちがリフレッシュされます。また、クラスに参加すると「今日はピラティスに行こう!」と思うことでその前後の過ごし方が変わり、生活にリズムが生まれるという効果もあります。

クラス前に食べ過ぎているとスクープ(お腹をうすく保つ)するのが難しいし、クラス後もインナーマッスルが働きやすくなっているので、食べ過ぎてしまうこともだんだん少なくなってきます。ピラティスで常にお腹の深部を使う意識が身についてくると、「これぐらいでちょうどいいんだ」というお腹の感覚で食事の適量がわかるようになります。「間食が減りました」という声もよく聞きますよ。

YOGAエグゼクティブディレクター ヤスシ先生

ヤスシ先生のストレス解消法
まずストレスの原因を知ること。それは「状況」であり、自分自身と同化させないようにします。冷静に状況を観ることを後回ししたり、それ以上負のエネルギーを与えたりしないこと。真摯な態度で立ち向かうこと。自分の時間をもつことです。

自分の原点をみつめる
何がストレスを作り出す「ストレッサー」なのかを、常に自分で「観る」必要があるのでは? ストレスから不安やイライラ、興奮や無力感などを感じますね。僕の場合、もとをただせば自分の動機や選択がそんな状況を作り出しているのだと、常に自覚するようにしています。

自分にとって都合がよくても悪くても、その環境は自分の責任範囲内であり、それは厳しい現実です。これを認めるには大変なエネルギーがいるでしょう。でも、それを踏まえたうえで、どんな態度や行動を選ぶかが大切です。自分の責任範囲内だと分かると、ストレッサーに立ち向かう気力や力も湧いてくるようです。

たとえば、みなさんがクラスで苦手なアーサナ(ストレッサー)に挑戦しているように。ストレスのもとを観る、さらにそのもとである自分を観る。まさに、それこそが瞑想にあたるのではないでしょうか? そういった意味でも、ヨガ(瞑想)は自分の原点をみつめるための大きな指針です。

文(ヨガ)ヤスシ/取材・文 古金谷 あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.11より