ある日、自分が確実に老化しているということに気づいて、ショックを受けたんです。「このままじゃいけない。生き方を変えよう」と思って、ヨガを本格的に始めました。今では、生活が180度変わり、ヨガがゼロという日はないです。呼吸法で気分転換したり、クラスに行かない日も家で練習したりしますし、温和になったので夫にもとても喜ばれています。夜型の仕事人間だった私がそこまで変わったのは、BTC(ベーシック・トレーニング・コース)を受講したことが大きいですね。

BTCに行くまでは、先生のまねをしながら流れについていくという感じでした。一応同じような姿勢にはなっているものの、一体どこに注意を向けてこのポーズをとっていればよいのかわからず……。それが、毎日10分タダーサナ(山のポーズ)を練習するという宿題が出て、意識がガラッと変わりました。なーんと大変なアーサナなんだろう!って。それまでの私のタダーサナは、「気をつけ」の姿勢と同じで本当にただ立っているだけ。でも、力の入れ方や意識の向け方、呼吸……すべてをひとつひとつ意識してみると、アーサナを練習する意味がわかり、クラスに参加しても自分の呼吸を意識できるようになりました。

講義のほうも、衝撃でした。まず、ヨガはポーズだけじゃないということさえ知らなかったし!(笑)。例えば、「アヒンサ(非暴力)」というヨガの哲学的な教えがありますが、先生から体だけでなく心のなかの暴力もあると教わり、私の心のなかはすごく暴力的だったんだということに気づきました。同じテーマについて、受講生のみんなでディスカッションしたのもおもしろかったですよ。「主婦は、世界一すばらしいカルマヨガを実践している人です」という先生の言葉は、今も心に残っています。

最近では、お風呂の水を再利用するとか、布ナプキンを使うとか、地球規模のカルマヨガまで意識するようになりました。自分がちょっとずつやっていけば、隣の人も私のまねをするかもしれない。そういう意味では、自分のなかで「地球規模」なんです(笑)。地球規模で生きるためのカギをくれたのがヨガで、私はそのカギを使って新しいドアを開けてみた。そうしたら、こんなにいい世界が広がっていました。先生方のおかげですね。英会話とか料理とか、スキルを身につける習いごともいいけれど、ヨガはスキルではなく人生のキャパシティが広がります。私は今40歳にして、日々、自分が育っている感じがする! だから、みなさんにも「ちょっとやってみて!」とおすすめしたいですね。女って、いつだって自由に生き方を変えられると思うから。

取材・文 古金谷 あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.5より