願いを叶える瞑想
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好きなことを望んでいい
それは試してみたんです。あるとき「宇宙(神様)というのはどんな段階でも面倒を見てくれるから好きなことを望んでいいんですよ」というお話を聞き、じゃあなんでもお願いしてみようと思って(笑)。たとえば赤ちゃんならミルク、子どもならおもちゃ、学生なら学費というように、その年齢に応じたものをお母さんは与えてくれる。宇宙(神様)もそれと同じだというお話でした。
それまでは、神社で手を合わせるときなど、あまり個人的な欲望はいけないんじゃないかと思ってお行儀よくしていました。「みんなが幸せになりますように」とか。でも、今は本当になんでもお願いしています。実験としてヨガベルトとお湯のみをお願いし、いただいて以来、物を欲するのはさほど強い望みでもないと感じたので、最近は仕事や行為を通して何かの役に立てるような……形のないお願いごとが多いですね。
自分の中にもいろいろな願望がありますが、それについて考えることは自分と向き合うことにつながると思います。自分は何を欲しているのか? その理由は? と考えていくと、自分の嫌な部分を見たくないから何かを願っていたり、いい人ぶっているだけだったり、自分が自分を隠そうとするような面も見えてきます。
そんなときは、心の底から誰かのために祈れるようにしてくださいと祈り方を変えます。そうすれば自分に正直になっていくし、祈りもクリエイティブになっていく。そして、自分が何かを願えるような状況にあること、願いが叶ったことに感謝する。そのプロセスのすべてを含めて、私は祈ることが好きです。
お願いごとをするときの3つのポイント
1.心の底から望むことを祈る
私は、ある新月の日に来年自分が何をしたいのかをリストアップしてみたことがありますが、本当に強く望むことはそんなにありませんでした。そこで、自分が何を望んでいるかを知ることができるようにと祈りました。心の底から祈ることは大切ですが、そこまでの想いがないと感じる場合は心の底から望むことを探してみては? また、祈りはいつもポジティブであることが大切です。人の不幸を望んでしまうようなときは、それを手放せるようにと祈りましょう。
『人は何のために「祈る」のか』(村上和雄・棚次正和/祥伝社)という本では、祈りが遺伝子に影響を与えた例として素潜りの世界記録保持者だったジャック・マイヨールの話が紹介されています。イルカに恋をした彼は「イルカになりたい」という一風変わった想いを強く持ち続け、水中で心拍数が低下するなど身体機能にまで変化が現れました。「イルカになりたい」と本気で願う人はなかなかいないと思いますが、それぐらいの強い想いというのは、人それぞれに与えられた役割のようなものとつながっているのではないでしょうか。だから、自分がどうありたいかという望みは、どんなことであっても否定してはいけないと思います。強い想いがないという場合は、人に笑われるとか、つまらない望みだとか、自分でブレーキをかけてしまっているのかもしれません。
お願いごとをするときの3つ目のポイントは? >>>願いを叶える瞑想 2
取材・文 古金谷 あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.20より