ヤスシ先生とキミ先生。先生の先生でもあるふたりですが、ティーチャー・トレーニングを終え、ヨガを教えるようになってからもずっと勉強!の日々だとか。おふたりの「勉強の歴史」を聞いてみました。

勉強したいものは無限にありますヤスシ先生

ヨガを教え始めた当初は積極的にトレーニングなどの情報を探しましたが、昨今は情報が入ってきやすい環境ですね。そのなかから自分の深めたいトピックをスケジュールに合わせて選んでいます。本は先生やヨガ仲間からすすめられる本を買っています。長い間本棚にある本でも、改めて読むと新しい発見があります。

今まで学んできたのは、たとえば治癒的な観点から体の動かし方を考えるセラピューティック、ヨガ哲学、解剖学、プラーナーヤーマ、サンスクリット語などです。トレーニングコースやワークショップだけでなく、オンラインのコースで長期的に学んだこともありますし、ティーチングに必要な分野を繰り返し勉強し直すこともよくあります。

また、自分が直接教えることはなくても、物理学、自然科学、宇宙の神秘など、ヨガ哲学のヒントになるような学問にも興味があります。知識として勉強するだけではなく体と共に学ばなければならないものは無限にある気がします。瞑想に没頭するような体験ももっと積んでみたいですね。何事も身に付けるには時間がかかりますが、消化できたものは自分の財産になります。そう思うと、日々、ヨガを教えることも勉強ですね。

同じコースでもちがう先生に教わると引き出しが増えますキミ先生

私の場合、ふたつめのティーチャー・トレーニングコースを修了してすぐインストラクターとしてのお誘いをいただき、教え始めたらまだまだ知らないことがたくさんあることに気づきました。それ以来ずっと自分の勉強を続けています。今までに受けたコースや講座は、3日間程度のものから3年かかるもの、インドやアメリカに1ヶ月ほど滞在するものやメールの添削形式などスタイルは様々です。短いコースならば、同じコースを3回、5回と受けたものもあります。同じコースでも講師が変わると表現方法が変わるのでちがった視点から学べますし、同じ講師、同じ内容でも、その都度自分の受け取り方が変わり、理解の深まりを実感することができます。今ではその中でもピンときた講師(師匠というのでしょうか)のクラスや授業のみを選んで継続的に受講しています。

自分のなかでは勉強のジャンルを

A 哲学・瞑想・呼吸法・チャンティング
B 解剖学・アジャスト法・アライメント

というように精神的なもの、内側に向かう瞑想的なものか、身体を扱うものかに分けていて、それぞれ偏らないようにピックアップします。もともと瞑想を通してヨガに出合った経緯があるので、瞑想はどんなときでも軸にしています。瞑想を深めることは不思議と他のジャンルの理解にもつながります。もちろん教える立場としても、自分の体を守るためにも、解剖学や体の痛みに関わる学びは欠かせません。

文 山祥 ショウコ / 編集 古金谷あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.23より