読者の方々から届いたインストラクターへの質問のなかから、特に多かったものをご紹介。あなたの「?」を「!」に変えます。

Question
インストラクターになりたいと思ってます。やはり上級者向けクラスに参加できるような、難しいポーズもできる必要があるでしょうか?

Answer
YOGA リカ先生

自分の思い通りにはならないことに、どう接するか重要

答えはNOです。

ご自身が指導したいヨガクラスはどんなクラスでしょうか? 上級のポーズができるようになることがヨガのゴールではありません。

ヨガの恩恵は、上級のポーズができることで得られるものでもありません。実際のところ、世間一般的には、ゆったりリラックスできるクラス、やさしい初心者向けのクラスなどのほうが、よりニーズが高いのが現状でしょう。

ただし、本格的なヨガスタジオで、生徒さんを高みへと導けるインストラクターとして活躍したいのであれば、上級クラスに参加できる実力も必要でしょう。ヨガのチャレンジングな練習は、自分にとって難しいと感じることに対して、どのような姿勢で取り組むか、その練習なのだと思います。人生において自分の思い通りにはならないこと、受け入れ難いことに対してどう接するか、体を使って自分の心と向かい合う練習なのです。練習することで得られる恵みを、いかに伝えていけるかが指導者としては大切だと感じています。

そして、インストラクター名が同じ、ピラティスのリカ先生にも聞いてみました。すばりのお答えも同じでした。

Answer
PILATES リカ先生

“常に生徒であれ”

答えはNOです。

身体は人それぞれ。同じ人でも、心身のコンディションは季節や気分によっても刻々と変化しますよね。

生徒さんから“なかなかピラティスが上手くなりません”という声を聞くことがありますが、ピラティスそのものが「上手い/下手」「出来る/出来ない」ではなくて生活や人生にどう活かすか?ということ。必要とされるのは、自分の身体や変化を感じる敏感さであり身体を動かしたあとの充足感を味わう、足りないと感じた強さを養う、集中する精神力を生むことで人生を豊かにすることが、ピラティスの哲学、そして上級者と言えるでしょう。

もちろんインストラクターとして、苦手な動きに取り組み、変化を感じる経験はティーチングに活かすことのできる最大の強みになります。

“常に生徒であれ”とは私が師匠にいただいた言葉。指導者とは経験を共有することなのだと思っています。

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編集 竹内 まり子