慈しみ、愛の心を高めるテクニックとして、パドマ(蓮)・ムドラーも大切にされています。小指と、親指と、手首を合わせて蓮の花をつくります。

小指がタマス(動きのない。暗質。)と、親指のブラフマン(梵・最高原理)とすれば、まるで、泥に根を下ろして、美しい花を咲かせる蓮の原理を現しているようですね。

パドマ・ムドラーを行う時も、姿勢を整えて、静かに呼吸を見守りましょう。

輝く蓮の花が膨らんで、穏やかな心の落ち着きに、胸の奥から、清らかな慈しみの心が開いていくようです。

ムドラーは、呼吸法でも用います。

アヌローマ・ヴィローマ(ナーディー・ショーダナー)の片鼻呼吸では、右手のひとさし指と、中指を付けて折り、親指で右鼻を、そっと塞ぎ、薬指と小指で左鼻を、そっと塞ぐことを交互に行います。このムドラーを、ヴィシュヌ・ムドラーと云います。

ヴィシュヌの語源は、「遍く、行き渡っている」です。

また、呼吸法は、サンスクリット語で、プラーナーヤーマといいます。プラーナとは、「息、そして遍在する神聖なる生命エネルギー」を表わします。

アヌローマ・ヴィローマ(ナーディー・ショーダナー)の片鼻呼吸では、プラーナ(息、そして遍在する神聖なる生命エネルギー)の流れ、バランスを整えます。プラーナは、心と、身体の両方に働きかけます。

心身に、プラーナが行き渡ると、慾がコントロールされ、心は静まり、呼吸も穏やかとなり、自治癒力も高まります。凄いですね。

その繊細なテクニックを、ヴィシュヌ・ムドラーが助けます。呼吸法は、心身に大きく影響していきますから、適切な先生の基で学んでくださいね。

繊細なムドラー(印)のもたらす感覚を、こころを寄せて感じてみてください。時代を超えて伝えられた、ヨーガの叡智に敬意が尽きません。私自身、どれだけヨーガに助けられているか計り知れません。

最後まで、読んでくださってありがとうございます。

たくさんの感謝と共に。

前半記事:ムドラー ハンドジェスチャーの秘めた意味 2/1 チンムドラーについて

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