正しく体を使うためのコツ
今回のテーマは「正しく体を使うためのコツ」です。
正しい動きを導くためには、たくさんのことを意識しなければなりません。完璧を目指すなら、体を使うだけでなく解剖学などの知識も必要ですし、精神的な状態も関与します。これを一気に行うのは・・・難しいですね。
1つ1つ、確実に積み上げていく事ができたら、それは正しい完璧な動きに繋がります。
今回は、「たくさん意識するべきこと」の中から1つ「オポジション」というテクニックについてお話ししましょう!
オポジションには、反対や対抗と言う意味があります。これを「互いに引き合う」と言う意識でピラティスの動きに当てはめます。
ピラティスは、筋肉を強化する(鍛える)というイメージが強いと思いますが、実際のピラティス・エクササイズでは、体幹を活性化させた中で、脊柱の柔軟性を良くする事や、関節の可動域を広げることを目的としたエクササイズがほとんどです。
つまり、ストレッチと強化を同時に行う事ができるのです。ストレッチと強化を同時に…なんて、とても素敵なエクササイズなのに、なぜ「強化」に意識が向き、「きついエクササイズ」になってしまうのでしょう?
体を使う、という事が、力を入れて頑張る、という事になっていませんか?
腹部の筋力はもちろん必要ですが、それは骨盤や脊柱を安定させるための力。決して固めるための力ではありません。必要なのは、「体幹への強い力」ではなく、「体幹を安定させるための強い意識」なのです。
オポジションの意識
では、このオポジションを意識してどのようにエクササイズを行うか?について・・・例えば「スパインストレッチ・フォワード」
座位で足をまっすぐ伸ばした状態で、背骨を屈曲していきます。
このエクササイズは、座位で骨盤のニュートラルを保持し、脊柱の可動を良くするためのエクササイズです。
更に、坐骨はしっかり床に沈め、頭頂部は天井に引き延ばすように・・・これも、オポジション!
両腕は床と並行に持ち上げ、足先へ向かって伸ばしますが、肩はしっかりと肩関節にはめ込みます。これもオポジション。
このオポジションの意識を抜かずに、頭から首(頸部)、更には胸(胸部)へと背骨を1つ1つ引き伸ばしながら前へ前へと倒していきます。
「知る」それが一番大切なコツなのです
何でもそうですが、「知る」ことが一番大切なテクニックだと私は思います。知らなければもちろんそれは意識できません。
知っていれば、意識することはできますからね!
by ピラティスインストラクター カオリン