スタジオ・ヨギー物語Hiroko, A Day in Tokyo
episode #03
いつも人を笑わせ、時には笑われていることもあるおのちゃんですが、心の中には自分との約束がいくつもあり、人に知られようと知られまいと、いたって真面目にそれを守ります。清潔感、大事。美意識、大事。自分の中の「格好いい」を守るためなら、失恋の痛みも何のその。
氏名、小野寺浩子。特技、妄想。五十歳になったらヨガの先生になります。
その日、おのちゃんはヨガウェアの詰め込まれた段ボール箱を尻目に黙々と仕事をしていました。おのちゃんのセンサーに狂いはなく、直感で決めた会社の居心地は上々。ヨガウェアの仕入れや販売に関わる仕事も、小さい頃からデザイナーを夢見ていたおのちゃんにはぴったりでした。
「小野寺さん、PRに向いてるんじゃない? これから渋谷に行ってイベント仕切ってきて。」
突然の指令に驚くより速く、おのちゃんのセンサーは大きく振れました。なぜピンときたのか、どこにどう惹かれたのか、そんなことを訊かれても困ります。それは、おのちゃんにもわからないのですから。「わかりました」と即答し、渋谷スタジオへ向かうおのちゃんの心に、またひとつ新しい約束が書き加えられました。
仕事を選んでる場合じゃない。しんどくても、何か結果を出すまでは文句言わずにがんばろう。
◎yoggy sanctuary ブランド公式サイト◎
>>ヨギー・サンクチュアリのショッピングページ
>>ヨギー・サンクチュアリのアイコン‟ジニーパンツ”
文 古金谷 あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.14より