季節のおすすめアーユルヴェーダレシピ ~夏の終わり~2/2
最近は食材の旬がわかりにくくなっていますが、フルーツは明確に時期がわかりますし、完熟したものを食べることをすすめています。完熟したフルーツの香、瑞々しい濃厚な味はそのものの精髄を味わうことができ、おいしくて満足感があります。なぜかテンションも上がりますね。
暑い夏を過ぎ体力が落ちた頃に体内の過剰な熱を緩和し、暑さで乾燥した身体に油分を与え、心の落ち着きを取り戻してくれる滋養強壮の甘いスープをご紹介します。
生アーモンドとドライフルーツの甘いスープ
ナッツ、ドライフルーツはそのまま食べることができますが、水に浸すことで柔らかく食べやすく、消化しやすくし、少量でも満足感が得られます。
生アーモンド、デーツは、灼熱感を鎮め、体力を補い心身に滋養を与えます。
イチジク、レーズンは、油分があり便秘を改善。アーモンドと共に摂取することで美肌にも。
アーモンド・デーツ、イチジク、レーズンはヴァータ・ピッタを鎮めます。
写真は、刻んで1晩水に浸したドライフルーツと1晩水に浸してから皮をむいたアーモンドです。
ピッタの傾向の方にはそのままで。ヴァータの傾向の方にはすりおろしたショウガを入れて加熱して温かいスープがおすすめです。カファの傾向の方には甘味、重性のスープなのであまりおすすめできませんが、少量を黒コショウ、シナモンパウダーを入れて加熱して温かくするのはいかがでしょうか。
どんなにいいものであっても過剰に摂取すれば負担になり、バランスを乱します。自分の消化力に応じて取り入れてください。
米麹から作られた甘酒
甘酒は、江戸時代には夏に飲まれていました。夏の暑さに消耗した人々を癒していたのでしょうか。昔から親しまれている甘酒です。先人の知恵に感謝ですね
終わりに、世の中には色々な食事法がありますが、人間は食事によって心と身体が養われ生命を維持しています。自分の消化力に応じて適量を食べる。頭でこれはいいものだからと食べるよりは、心身ともにおいしいなぁ。元気になるなぁ。と、喜び満足感があって安心して食べることが自然のように感じています。
私、個人的には、やっぱりごはんとお味噌汁におかずの定食スタイルの和食が落ち着きます。いつ食べても飽きることがなくずっと食べ続けたいうちの味です。
文 アーユルヴェーダ講師 新宅 あきえ/編集 七戸 綾子