現代は、ストレス社会と言われるほど、ストレスと闘っている人が多いのではないでしょうか。

職場や家庭内での悩みごと、家事や仕事に追われて焦っているなど、ストレス状態が長く続いてしまうと、交感神経が過度に働いてしまいます。それにより、呼吸が速くなり、安静にしていても浅い呼吸になってしまいます。つまり、ストレス状態にあると、息を吸うことが得意となり、知らず知らずのうちに息を吐くことが苦手になってしまいます。


息を吸うことが得意な人は、肩を使って息を吸う傾向があります。このとき、首や肩回りの筋肉を使うため、肩こりになりやすいのです。

また、息を吐くことが苦手だと、肋骨が広がったままで閉じにくいという傾向があります。人間の肋骨は息を吸う際には広がり、息を吐く際には閉じていきます。肋骨が広がったままでは、腹筋を働かせるには不利な状態となってしまいます。そのため、背筋を使いすぎてしまい、腰痛の原因にもなり得るのです。


つまり、ストレス状態が定常化してしまうと呼吸のバランスが乱れ、肩こりや、腰痛を引き起こす可能性があるのです。

呼吸で腹筋エクササイズ


肩で呼吸をするのではなく、息を吐いて、腹筋を活性化することを目的にエクササイズを行います。背中を丸めることを意識すると肋骨が閉じやすくなるので腹筋をより活性化できます。

オススメのエクササイズを3つご紹介します。


一つ目が四つ這いで行う方法です。



背中を丸め、鼻から息を吸って、口をすぼめて息を吐きます。

息を吸った時には背中が膨らむように、息を吐いた時には腹筋に力が入るのを感じながら行いましょう!

5呼吸を目安に行って見てください。

上手に出来ると息を吸った時も吐いた時も腹筋に力が入るのを感じると思います。

頭が下がったり、肩がすくみやすいでの注意して行ってください。

2つ目足を投げ出して座る方法です。



両方の手を前方に伸ばし、腰を後ろに傾けるように丸くします。

先ほどと同様に鼻から息を吸って、口をすぼめて息を吐きます。

息を吸った時には背中が膨らむように、息を吐いた時には腹筋に力が入るのを感じましょう。

息を吐きながら両手を前方にリーチしながら行うとさらに腹筋に力が入りやすくなります。

3つ目は立って行う方法です。



両方の手を前方に伸ばし、膝を軽く曲げ、背中を後ろに傾けるように丸くします。

鼻から息を吸って、口をすぼめて息を吐きます。

吸う時は背中が膨らみ、吐いた時には腹筋に力が入るのを感じましょう。

手の位置が下がらないように注意しましょう。


いろいろな姿勢で行うことで、腹筋の使い方にバリエーションが生まれます。腹筋の使い方にバリエーションが増えることで多様な動きに対応出来るようになります。一つの姿勢だけでなく、姿勢を変えておこなうとより効果的です。

文・エクササイズ指導 理学療法士 濱 良太