こんにちは。ピラティスインストラクターのカオリンです。今回は「体幹とインナーマッスルの違い」についてお話しします。

どちらも最近よく耳にする言葉だと思います。インナーマッスルを鍛えよう!体幹を鍛えよう!と、一見同じようなことを意味しているように思えますが、どのような違いがあるのでしょう。

私たちの体には約600もの筋肉が存在します。その筋肉は、体の中心部(骨に近い部分)から何層にも重なっていますが、この中で、比較的体の中心部に近い筋肉のことをインナーマッスルと呼び、皮膚の上から触診できる筋肉をアウターマッスルと呼びます。

インナーマッスルは、体の比較的深い部分にある筋肉の総称で、腹部や背部だけでなく、腕や脚など全身に存在します。体の奥深くにあることから「深層筋」と表現されたりもします。

では体幹とは、体のどの部分を指すのでしょうか? 体幹は、頭と四肢(両腕、両脚)を除く胴体部分のことを言います。両肩、両股関節の4点を結び「ボックス」なんて表現されたりもしますね。

つまり、インナーマッスルは「深さ」を意味し、体幹は「場所」を意味しています。

体幹には、インナーマッスルはもちろん含まれていますが、アウターマッスル(表層筋)も含まれているのです。そして、体幹とインナーマッスルは、同じ「鍛える」でも、意識すべき場所が全然違うのです。

ピラティスは体幹運動

ピラティスは体幹運動です。
そのため、インナーマッスルだけでなく、アウターマッスルも意識する必要があります。
両方鍛えることができるからこそ、ダイナミックな動きも繊細な動きも可能になり、体がきれいに整うのです。

では!ピラティスエクササイズを行ってみましょう

例えば、仰向けのエクササイズを行うとしましょう。まず骨盤や肩甲骨のポジションなどを正しい位置にセットします。その正しい姿勢で腹圧を感じ、胴部をキープ。このとき動きはありませんが、その状態でキープをしている時や、ピラティス呼吸をしている時は、インナーマッスルが働いています。

そこからヘッドアップした場合、アウターマッスルである腹直筋(腹筋)が働きます。

さらに、ハンドレッドなら腕の動き、シングルレッグストレッチなら脚の動きが加わりますが、手足が動いても胴部(ボックス)がグラグラと不安定にならずにキープさせておくことが必要です。

胴部を安定させるためにインナーマッスルを働かせ、ヘッドアップすることで腹直筋の強化。手や足を動かせば、それにかかわる筋肉が使われます。これがピラティスエクササイズ=体幹運動なのです。

私たちは毎日の生活の中で、必ず「動く」と言うことをします。何気に動くその動作の多くはアウターマッスルによって行われます。
この何気ない動きの中に、インナーマッスルの意識が加われば、それは体にとって余分な負担のない、安定した中での動きに代わります。

ピラティスで体幹を鍛えることの意味。ぜひ体感してください。

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by ピラティスインストラクター カオリン