人をひきつける魅力と透明感のある美しさをそなえた、チアキ先生。コンテンポラリーダンサーとして活躍するなかで、ヨガに出会います。ヨーロッパにダンス留学中、西洋的な“人間がピラミッドの頂点”にあるような演出に違和感を感じ、空間があっての自分・・・モノと自分が対等、というような表現にひかれていきます。

帰国後、舞踏家堀川久子さんを師事。土着的なはかなさ、小さい変化といった、美しさの概念を少し変わったかたちで踊りで表現することを学びます。すると、今まで見てたモノの見方が変わっていることに気づき…。やがて、ダンスをするための体づくりとしてヨガをしていましたが、ある日受けたヨガクラスで、心=感覚がひらいた気がして、ヨガ哲学に関心を寄せていきます。

コンテンポラリーダンサーでもあり、ヨガインストラクターでもあるチアキ先生に、お気に入りを聞いてみました。

小学校1年生のころからダンスをしていて、クラシック音楽と接する機会が多かったんです。クラシック音楽は、割と感情や気持ちを表現していると思うのですが、それは重く感じてしまいます。けれどバッハは、意味やメッセージより、大きい自然の摂理のような音を感じられて好きなんですね。

ノイズム(Noism)というダンスカンパニーに所属していましたが、退団するとき、無伴奏(独奏)チェロのバッハで、日本家屋を舞台に踊ったことがありました。季節は7月の末、白山公園(新潟)のなかにあるその建物と庭を舞台にしながらの公演でした。

昼、夜と公演をしたのですが、池では蓮の花が満開で、雨が降ったり、蛙が鳴いたり、救急車の音が聞こえてきたリ、まるで舞台を一緒につくるような出来事が次々と起こりました。委ねれば、こんなに面白いことが起きるんだ、と思いました。それから、振り付けを完璧にこなす鍛錬よりも、生活の中でも予期しないことがあるように、いつも隙間を空けて変化を受け入れられる体でいようと思うようになりました。

ヨーロッパにダンス留学中、バッハのお墓があるライプツィヒのトーマス教会を訪問したことがあり、大切な友人の影響もあって「マタイ受難曲」と出会いました。以来7年程は毎日と言っても過言じゃないくらい聴き続けています。全部で3時間くらいの大作なので、全ては毎日聴けないですが、冒頭の曲は、朝や電車の中、クラス前など、1日に何回も聴きます。

私はクリスチャンじゃないですし、ドイツ語を理解して聞いている訳じゃないのですが、ただこの曲を聴くと、何故だか瞑想しているときみたいな感覚になります。大地と空の真ん中にただ在る意識が自然と訪れて、自分が空間全体に馴染むようで、身を委ねられます。とにかくリラックスの源です。
 
冒頭の曲で、カール・リヒター指揮の作品をいつもiPodで聞いてます。DVDで、ベルリンフィルハーモニーオーケストラの演奏を、生では、池袋の芸術劇場で、聖トーマス教会合唱団&ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏を聴くことができました。

「マタイ受難曲」
作曲:J.S.BACH(ヨハン・セバスティアン・バッハ)
CD:ギュンター・ラミン指揮の同作品
パンフレット:聖トーマス教会合唱団&ゲヴァントハウス管弦楽団 同作品日本ツアー
iPod:カール・リヒター指揮の同作品

尊敬する大好きな芸人さんの一人で、仏教を深く学ばれている笑い飯の哲夫さんの書いた仏教の本「ブッダも笑う 仏教のはなし」がとても好きです。元々笑い飯が好きで、よく舞台も見に行きます。“やったけど、やっていない”というような“無”を感じる、まるで能のような漫才なのです。

それまでヨガ哲学の本を読んでみたのですが、むずかしくて理解できませんでした。そこで、そうだ、インドに行こう!ヨガが生まれた背景がある場所なら何かわかるんじゃないかな、と旅立つ1か月前に決めました。初めてインドのリシケシに行ったときは、3割くらい理解できた気がしたのですが、わからないことが多かったです。

2回目に、リシケシのときと同じヨガの先生に呼ばれて北インドにあるダラムマサラに行ったときは、3,4ヶ月先生のアシスタントをしながらヨガの勉強をしていました。そこはチベット難民が多い場所だったので、チベット人の話を聞く機会が多くありました。子どもだけの集団でヒマラヤを越えてインドに逃げるという過酷な体験をしているのに、みんな笑っていたんです。

あるとき、ダライラマが来るからみんなで話しを聴きに行きましょう、となって、ダライ・ラマ テンプルに行ったんですが、何万人もの人が話を聴きに来ていました。「仏教をもとにした幸せな生き方」という4日間のティーチングで、20か国語に同時通訳されていたため、日本語で聴くことができました。

自分の中に当たり前にあるものもあって、私には仏教が染み込んでいるんだと知りました。宗教も人種も関係なく、本当は1つにつながる。仏教は、ヨガとも一緒なんだと思って、ヨガ哲学がおもしろくなりました。ヨーガは、サンスクリット語で、つながるという意味があります。

この、ダライ・ラマ14世による講話会にたまたま参加したことで、仏教哲学が自然と体に染み込んできて、同時にヨガ哲学も繋がっていきました。

「ブッダも笑う 仏教のはなし」は哲夫さんがまるで目の前で話きかせてくれているみたいに、ニヤけが止まらないほど楽しく仏教を学ぶことができます。本の中で特に好きな話は「この世はカレー」という言葉で、この世界は個の意識を取り除いたときにすべて一緒ということを説いている章です。

「ブッダも笑う 仏教のはなし」
著:笑い飯 哲夫、サンマーク出版刊

ヤムナボール(シルバーボール)とヤムナ フットセイバーズは9年程愛用している私の肉体のメンテナンスを助けてくれてます。自分のクセで踊ったり歩いたりしてしまうので、そのクセを直したり、調整するために使っています。

骨に直接を刺激を与えて体を開いていくヤムナメソッドはダンスカンパニーに所属していた時に先輩のダンサーが取り入れていたのをきっかけに私もトレーニングに入れ始めました。ヤムナグッズは、力で筋肉を引き延ばしたりすることなく、リラックスしながらできるのでヨガのアーサナと並行して続けています。

体はすべての経験を体感するための道具なので、メンテナンス、とっても大事ですね。

ヤムナボール(シルバーボール)
硬くて強いボール。ビギナーの方は柔らかいゴールドボールで十分に慣れてから、このシルバーボールにアップグレードしましょう。

ヤムナ フットセイバーズ
2個セットの小さく硬く作られているフット用ツール。足の機能を再教育し、歩行、骨格アライメント(配列/位置)、 筋緊張を改善させ、ツボの刺激、アーチ強化、可動域向上を始め、ふくらはぎ、もも、おしり、腰の筋肉を引き伸ばします。

ヨギー・サンクチュアリの新作、デニムワークアウトレギンス (インディゴ)が、機能性もデザインも履き心地も抜群です。ブルーが好きで、何かと青っぽいものに惹かれる傾向があります。このレギンスを履くと心も足元も落ち着きます。

生地の切り替えがうまいこと入っていて、ひざの曲げたり伸ばしたり、足が使いやすい感じがします。ウエストのゴムの安心感もあります。

ヨギー・サンクチュアリ デニムワークアウトレギンス インディゴ

もも~ひざ下に入れた切り替えデザインがスポーティなレギンス。スーパーストレッチ素材で体に美しくフィットし動きやすさも抜群。ウエストはブランドネーム入りの幅広ゴムを使用。

セットアップにもなる、デニムワークアウトブラもあります。

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写真(チアキさん、紹介商品)・取材 七戸 綾子