お悩み:
大きく環境や社会が変わっていくなかで、先行きの見えない不安があります。
逆にこういうときだからこそ、ヤスシ先生に聞いてみたいです。どう乗り越えたらいいでしょう?

答えのヒント:
新型コロナウィルスの影響で、私たちの生活スタイルや社会生活が世界レベルで変わらざるを得なくなりました。今まで漠然と手に入れていた「普通」「当たり前」が、根底から覆された印象です。そして、その「普通」をベースに計画していた様々なことも雲をつかむような感覚になりました。

私たちが経験している不安や恐怖は、このウィルスを征服する具体的な方法が解明されていない、いわゆる現時点では答えがない状況だからでしょう。四方を高い山に囲まれている状況にも近いと思います。居心地は悪くなり、先も見えません。

「どう乗り越えるか」とお尋ねですが、私たちを取り囲む山々を安全な低い丘にしたり、それを比較的容易に昇り降りしたりできる方法論・対処法は専門家にお任せするしかいないでしょう。

極端な表現をすれば、多くの私たちにとって具体的に頑張れることは少ないようです。

いまは我慢の時。
不自由です。不便です。ストレスも溜まります。疲弊します。

それをなんらかの方法で緩和することは可能でしょうが、大部分は今の状況に順応するしかありません。

いかに「普通」「当たり前」にあった諸々を我慢し、耐えるかで、収束の度合いや時期が変わってくるというのを 専門家たちが算出しています。

いまは我慢の時。
しかし忘れてならないのは、
今の状況は変化し、やがて過ぎ去るのです。

This too, shall pass.
この短いフレーズはペルシャ中世期の詩の中に見られ、他の文化にも似た表現があります。人々が文化を超え。時代を超えて自分たちにリマインドしている言葉です。
「これもまた、過ぎ去るであろう」と訳せます。

苦しみ・悲しみ・痛み・悔しさ・失望
事象の記憶は残っても、心身の経験は時間と共に過ぎ去り(和らぎ)ます。
その一方で
喜び・楽しさ・快適さ・高揚感・達成感
これらの記憶も残りますが、心身の経験は時間と共に過ぎ去り(希薄になり)ます。

私たちは常に変化の中で生きていることも学べたのではないでしょうか?
自分にとって大切な人、自分が取り組みたいこと、今後どのように生きたいか・・・などを改めて考える時間は十分にありそうです。

大きな変化を考え始めている方は十分な時間をかけてください。アイディアの電球が灯ったとしても、熟考の後に行動に移しましょう。

今は我慢の時。そしてこの状況下で、奮闘してくださっている医療従事者の方々、研究者の方々、人の集まる場所で働かなくてはならない方々に対する出来る限りのサポートと感謝をする時です。

お仕事場の上司も、あなたの仕事を守るために奔走していらっしゃることでしょう。私たちのすぐそばに、私たちの安全と安心を確保する為に奮闘してくださっている方々がいます。

やがてこれが過ぎ去った時。
「普通」や「当たり前」の有り難さを覚えていたいですね。
そして、忍耐強く不安を乗り越えた自分の力を知るでしょう。

This too, shall pass.

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文 ヨガインストラクター ヤスシ/編集 七戸 綾子