新玉ねぎとは本来、新玉ねぎ用の品種ではなく、早採りした玉ねぎを貯蔵(乾燥)せずにすぐに出荷するものという認識だったが、最近では白玉系や早生という新玉ねぎ用の品種もあるようだ。甘味が強くて辛味が少なく、みずみずしくて生食に向いているのが特徴。辛み成分であるアリシン(硫化アリル)がビタミンB1と結びつき、疲労回復に効果があるとも言われている。これらの成分はは水に溶け出しやすく熱に弱いから、新玉ねぎは生食に向いているそうだ。

新玉ねぎの黄色いピクルスの作り方。新玉ねぎ1コは四つ割りに切ってから、1片の内側半分を取り、外側半分を更に1/2に切り、大きさを揃える。鍋に米酢と水を各150cc、砂糖大さじ1、塩とカレー粉各小さじ1、鷹の爪1本、月桂樹の葉1枚、黒粒こしょう5粒を入れ、ひと煮立ちさせて冷ます。ここへ新玉ねぎをバラして入れて、冷蔵庫で1日以上漬ける。カレー粉に含まれるターメリックで、きれいな黄色に染まる。

お次ぎは新玉ねぎのすり流し。今回は鶏のササミで出汁を取る。鍋に水2カップ(400cc)、鶏ササミ2本、昆布5cm角を入れて火にかけ、沸騰したら火を止め冷ます。新玉ねぎ1コは四つ割りに切ってから、鍋で15分ほど蒸し、フードプロセッサー等ですり潰す。ササミの出汁と新玉ねぎのピュレを合わせて鍋に戻し、塩で味を調える。椀によそってから、三つ葉等の青みを散らす。

出汁を取ったササミはサラダに使う。新玉ねぎは薄くスライスし、水に晒さずしばらく置いておく。ササミは細かく裂く。ひじきは戻し、にんにく、鷹の爪、オリーブ油で炒め、塩で調味する。3つの具材を合わせて、レモン汁、オリーブ油、塩、こしょうで味を調える。ササミの代わりにツナでもおいしい。

新玉ねぎは水分が多いので、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存すると傷みやすい。1つずつ新聞紙にくるんで、カゴや紙袋で常温保存する方が長持ちする。

写真&文 中村 宏子