座位で骨盤を立てることができません。どうしたらいいですか?
「骨盤が立たない」「骨盤を立てる感覚が分からない」という方は多くいらっしゃいます。
骨盤を立てるとは?
骨盤を立てるとは、骨盤を本来あるべき位置(ニュートラルポジション)に持ってくるということ。座位でのニュートラルポジションの目安は恥骨と左右の腰骨の3点を結ぶ三角形が床に対して垂直になっている位置です。
骨盤は上半身と下半身を繋ぐ要の部分です。そのため、骨盤がニュートラルポジションにないと骨盤周りの筋肉だけではなく、上半身・下半身の筋肉も正しく使うことができません。特にピラティスでは、ニュートラルポジションで動き始め、ニュートラルポジションで終わるということがとても重要です。
骨盤が立たない原因は?
骨盤が立たない原因は、姿勢不良・筋バランスの不良にあります。座位で骨盤が立たない方は大きく分けて2つの姿勢タイプに分かれます。
A:骨盤が後ろに傾きすぎているタイプ
このタイプの方は、普段から猫背気味で、イスに座る時に浅く腰かけ、もたれるように座ることが癖になっている方に多く見られます。背中の筋肉・太ももの前が弱く、逆に腹筋・ハムストリングスが固くなっている傾向にあります。
B:骨盤が前に傾きすぎているタイプ
このタイプの方は普段から反り腰気味で、イスに座る時に胸を前へ突き出すように座ることが癖になっている方に多く見られます。腹筋・ハムストリングスが弱く、太もも前や背筋が固くなっている傾向にあります。
とはいえ、骨盤が立たないとレッスンがきつく感じてしまうこともありますよね。座位で骨盤が立つようになるまでは、ブロックやブランケットをおしりの下に敷き座面を高くするなど補助を入れたり、長座ではなく膝を立てる・あぐらをかく等、脚のポジションを変更すると骨盤が立ちやすくなりますよ。時々鏡などで自分の姿勢や骨盤の位置をチェックするのもお勧めです。
骨盤を立てるとは、骨盤を本来あるべき位置(ニュートラルポジション)に持ってくるということ。座位でのニュートラルポジションは骨盤が床に対して垂直になっている位置です。あぐらをかき、手首を左右の腰骨に、指先を恥骨に当て、親指と人差し指で三角形を作ってみて下さい。そのまま骨盤を前後に動かし手で作った三角形が床に対して垂直になる骨盤の位置を探してみましょう。それが座位でのニュートラルポジションの目安の位置です。
スパインストレッチフォワード
このエクササイズは背骨を前方へ引き伸ばすエクササイズですが、骨盤をニュートラルポジションにセットしその位置をキープしたまま動かないと背骨の伸びがうまく感じられません。
文 ピラティスインストラクター レイコ/編集 七戸 綾子