ジェントルピラティスだと物足りなさを感じたりしますか?
今回は「いつもコアコントロールピラティスを受けていますが、ジェントルピラティスだと物足りなさを感じたりしますか?」というご質問にお答えしたいと思います。
①物足りなさを感じる の理由としては運動強度です。
ハンドレッドを例に挙げると、コアコントロールの場合は『下半身をテーブルトップにし、上半身をカールアップして肩関節を上下動』するのが一般的ですが、ジェントルの場合だとその状態でエクササイズをするまでに、『リラクゼーションポジション(ニュートラルポジション)で5カウントのラテラル呼吸のみ』『リラクゼーションポジションで上半身をカールアップ』などの2パターンのエクササイズがあります。
当然、仰向けの状態よりも上半身をカールアップさせれば運動強度は上がりますし、足をマットにおろした状態よりは、テーブルトップにし自分の下腹部で下半身を支えるほうがさらに運動強度は増します。ですからキツイかキツクないか、でシンプルに比べればジェントルピラティスの方がキツクないと言えるでしょう。
ハンドレッドの目的は『心と体を繋げ呼吸パターンを意識する』『コアの安定を図る』『腹筋群のスタミナを強化し向上させる』です。
みなさんはどれだけ正しく動けているでしょうか?
人間の体重の約10%ある頭を重力に逆らって持ち上げることは容易なことではありません。それに加えて肩関節から上下に腕を振り足も支えつつコアを安定させなければならないのです。みなさんにも馴染みが深いエクササイズですがかなりの腹筋群の強さを必要とします。
『頭を持ち上げるのに肩や首に力が入り、さらに腕を振るとなると呼吸どころではない』『背骨を丸め過ぎていてコアを使えていない』『レッスンのあと首や肩が凝ってしまう』というのは誰しも経験することです。
しかし正確なエクササイズを行えばそれらは解消できます。正確に動けば運動強度は低くても汗は出ますし、体の緊張がほぐれ骨格の歪みや筋肉のバランスも整ってきます。ですから物足りなさは感じないと言えるでしょう。
ピラティスは体・頭・精神の完全な調和を目指すもの。自分の体を完全にコントロールし、エクササイズを繰り返すことで、自然なリズムと調和を身につけるものです。
ジェントルピラティスは丁寧に動くことができるので、そのことをじっくり噛みしめることが容易になります。正しいエクササイズで、ストレスや体のアンバランスなどの不調を取り除き、本来あるべき姿にご自分を整えてみてはいかがでしょうか? きっと心身ともに整えられて毎日を楽しく精力的に過ごせるはずです。
文 ピラティスインストラクター アユミ/編集 七戸 綾子