日に日に日の出の時間が早くなり、日差しが明るくなり、木々の蕾がふくらみ春の訪れを感じる季節になってきました。太陽の温もりがあり光輝く明るい春は、寒く乾燥して枯れた冬のあとだけに、ワクワク心もときめき楽しみな季節です。

とは言え、どよーんと重さを感じ眠気やだるさ、くしゃみ、鼻づまり、目だけでなく鼻や耳にかゆみを感じたりと、春特有のやっかいなお悩み症状が現れて、春を楽しめない方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでアーユルヴェーダの春の養生法をお伝えします。「春はねちゃねちゃをさらさらに~」というテーマで進めてゆきます。

春のテーマ 「ねちゃねちゃをさらさらにして春を楽しみましょう~~」

その1 なぜ、ねちゃねちゃになるの・・・?
その2 どぉしたらさらさらになるの・・・?
その3 心と身体の春のスッキリさっぱりレシピ

その1 なぜ、ねちゃねちゃになるの・・・?

季節にはそれぞれ特徴があり、春の前の季節は冷たく寒い冬。真冬は気温は低く空気は乾き、大地も乾く。冷たい北風が吹き、雪や雨が降る。そのような環境ですから体力を維持するために甘味があり油分がある重性の食事を食べています。

季節の特徴から冬にはヴァータとカパが蓄積するとアーユルヴェーダでは考えます。

太陽の温かさの影響を受けて春には冬に蓄積したカパが体内の通路を詰まらせて、鈍重感、眠気、だるさ、ぼんやり、鼻づまり、かゆみなどの悩ましい症状となって現れます。

ひと言でいえば、春はねちゃねちゃ、ベタベタ、じゅるじゅるで重くつまっている。それらを軽く、すっきり、さっぱり、さらさらに流してゆくのが春の養生法です。

その2 どぉしたらさらさらになるの・・・?

カパの特徴は重性、冷性、油性、緩慢性、粘着性などですが、カパが増加するとこれらの辛い症状が身体に現れます。重さを軽くし、冷たさを温かく、ゆっくりを快活に、ねっちゃりをさっぱりと変化させて整えてゆくと穏やかに気持ちよく過ごせます。

その3 心と身体の春のスッキリさっぱりレシピ

アーユルヴェーダで大切にしているのは消化力。食べたものをしっかりちゃんと消化して代謝する力が健康には最も大切ですから、消化力を上げて、スッキリさっぱりカパを整えるレシピのご紹介です。

◎スパイス編 ショウガ、黒コショウ、クミン、シナモン
※簡単なレシピとちょっとだけ手間のかかるレシピ。出来るものをどうぞ。

お手軽1  白湯に上記のスパイスを入れて飲む
例) 白湯+ショウガ、白湯+シナモン、白湯+ショウガとシナモンなど
普段飲んでいる飲み物をこれらに置き換える

ひと手間1 食前にショウガを食べて消化力UP
生のショウガスライス1枚にレモン汁、岩塩少々かけたものを食前に食べる
※消化力の強い方、辛味の苦手な方はひかえてください。

ひと手間2 クミンティー  香ばしくすがすがしいお茶で、消化促進
軽く炒ったクミンシードを煎じてお茶にする。食後に飲む

番外:お手軽2 ハチミツをひとさじなめて朝食は控えめに
朝起きた時、口の中にねばねば、ねっとりを感じたらお試しを

食事編とボディケア編 に続く

文 アーユルヴェーダ講師 新宅 あきえ/編集 七戸 綾子