体験を共有し、自分に必要なものを選択していく
Lululemon Harajuku
それは、メディアを対象とした、Lululemon Harajukuのストア内覧会での出来事。プレス発表の冒頭、司会者に紹介されて登場したlululemon (ルルレモン)のDavidさんは、座っている私たちに気楽に「hi!」と声をかけながら笑顔で現れました。菩提樹のマーラーネックレスをしています。「緊張してる? ちょっとこの場の雰囲気をアイスブレイクしよう!」
「隣の人と自己紹介をしましょう。仕事は何をしているか、と、もう1つは、今日は金曜日!自分へのご褒美にどんなことをしたいかを話して。僕は、 lululemonでリテール・トレーナーをしている。今日は金曜日、1週間仕事をがんばったから、家に帰ってお風呂に入って、ネットフリックス見ながらアイスクリームを食べるんだ。こんなふうにね。」
最初はシーンとした緊張感に包まれた会場全体が、自己紹介の時間を経ると、たしかに和やかな雰囲気に変化していました。
続けてDavidさんは、「みなさんで一緒にあることを体験しましょう。手放したいことをイメージして、呼吸を吐き出し、新しく入れたいことを息とともに吸い込む。僕は、“忙しい!”という気持ちを手放して、“FUN!(楽しい!)”を取り入れたいです。では、30秒の瞑想をしましょう。」
呼吸のインストラクションがはじまり、目を閉じ、リリースしたいことをイメージしながら息を吐き、取り入れたいことをイメージしながら息を吸う。とても短い瞑想。
その後、今度はさきほどとは別の方とペアになり、何をリリースし、何を取り入れたいとイメージしたかを共有し合いました。
「いかがでした? 初めより、なにか変わった感じがしましたか?」
来場者のほとんどが手を上げて、変化を実感していた様子。
「こんなふうにほんの短い時間でも、1日いつでも瞑想はできるので、ぜひ、自分のためにメディテーション(瞑想)をしてくださいね」
瞑想をインストラクションしてくれたDavidさんは、ふだんはストアマネジャーのトレーニングをしているそう。カナダのlululemonで販売員として働いていた経験を生かして、日本ではストアオペレーションだけでなく、リーダーシップやカルチャーの実践などを伝えているそうです。 lululemonでは、販売員のことをエデュケーターと呼ぶそうです。販売員の役割は、「情報を伝えること」が目的で、「お客さんが、自分で自分に必要なものが分かり、選ぶことができるようにすること」だから。
人の価値観ではなく、自分自身の価値観を持って、選択をしていく、という顧客にも自立した姿勢を求めているlululemonのカルチャーが伝わってきました。
元々ヒップホップダンサーだったDavidさんはlululemonでヨガ、瞑想、ラン、クロスフィットに出会っておこなうようになったそう。ご自身が体験を楽しむことも大切にしていました。
その後、最新VRメディテーションを体験。7分のプログラムで、奥行きのある映像と音声で瞑想体験をしました。心拍数に応じてプログラム展開が変化するそうです。アトラクションのような感覚であっという間に終わりました。このVRメディテーション“Embody Relax”は、Lululemon Harajukuでいつでも体験できるそうです。人気のプログラムとなりそうなので、事前に問い合わせるとよいでしょう。
ストアの2Fにはスタジオがあり、ヨガプログラムが展開される予定。このような“体験型”ストアは、lululemonでは日本初。
文 七戸 綾子