5つのボタンをしっかり閉めよう!
ピラティスでは「お腹を使う」という言葉をよく使います。みなさんもこの言葉、よく聞きますよね?
一言で「お腹を使う」と言っても、その使い方や使う場所、意識の仕方は様々で、多くの人は、おへそ回り周辺の「お腹」を使っていることと思います。
もちろんそれは、間違いではありません。ですが、ピラティスエクササイズを正しく行うために、その意識をもう一つ深めてみましょう!
5つのボタンを作ってみよう
ピラティス用語の一つに「ネーブル・トゥ・スパイン」という言葉があります。直訳すると「背骨への臍(ヘソ)」となるでしょうか。ピラティスはもともと、背骨のエクササイズですが、その背骨へアプローチするための中心、と考えてみましょう。
まず、5つのボタンをイメージします。
胸の中心(胸骨の下端)が1番のボタン。そしてお臍が3番。1番と3番の間に2番のボタンを置きます。更には恥骨が5番で、3番のお臍と5番の恥骨の間が4番。
イメージできましたでしょうか?
少しきついかな?と言うサイズのシャツを羽織ります。1番から順にシャツのボタンを閉めますが、決して周りからは「きついシャツを着ている」と知られないよう、平然とそのシャツを着ているのです。
5つのボタンの閉め方
例えば、「骨盤底筋を引き上げる」や「お腹をスクープする」などを行う場合、この5つのボタンは5番から4番、4番から3番、2番へ閉めるように意識します。恥骨から下腹、お臍へ向かって、引き入れながら引き上げることになります。まさにイン・アンド・アップ!クラスでよく聞く言葉ですよね。
すべてのエクササイズにおいて、1~5番のボタンを占めることが基本ですが、例えば、両腕を頭上にあげるアームワークでは、1番、2番のボタンを意識して閉め、スパインストレッチやスワンなどでは3番、4番、5番をより意識して閉めます。
あくまでも自然に。周りからはきついのに無理やり閉めていると思われないように…ですよ!
ロールダウンなど、背骨を1つずつ使うようなエクササイズでは、1番から順にボタンを意識することで滑らかなロールダウンとなり、逆に5番からロールアップする・・・など、閉めるだけでなく「動きのガイド」としても役立ちます。
強い力ではなく、正しい使い方ができれば、それだけで動きが安定します。
ぜひ、意識して5つのボタンを使ってみてください。
by ピラティスインストラクター カオリン