真夏を快適に過ごす養生法 3つのポイント~ビューティ・ぺルヴィス®と東洋医学の智慧から~
いよいよ夏本番!体調を崩すことなく思いっきり夏を楽しみたいものです。
そこで、真夏を快適に過ごすための「養生法」をビューティ・ぺルヴィス®と東洋医学の智慧からご紹介します。
夏は暑い!
その暑さは熱、熱はエネルギーです。夏は一年のうちで一番、生命エネルギーに溢れた季節ということになります。春に誕生した動植物が成長し勢いよく育つように、私達もまた活動的になる季節。
ところが現代の自然の摂理に反した生活環境は、そのパワーを奪ってしまうことがあります。
1.夏だからこそ、風邪を引きやすい
夏の身体は、体内の熱を放散すべく毛穴が開いて胸郭を中心に骨格も緩みます。開いていると、冷房の風はあっという間に身体の深部へ、ウイルスや細菌を引き連れて容易に入り込みます。これが夏風邪の原因です。
生命エネルギーの氣はバリアとなり身体を覆っていますが(そのおかげで我々はウイルス等から守られています)冷房の風にさらされると弱くなり、その補充のためにエネルギーを消耗します。その分、活動のパワーが減少し疲労感を感じるのですね。
さらに身体表面の血管は収縮しているので、血流が悪く手足は冷える「冷えのぼせ」になります。
暑さ寒さに対する生体反応が目まぐるしく生じるのは自然な状態ではありません。身体を制御する中枢の自律神経は次第に麻痺し、様々な不調を引き起こす原因となり得ます。
2.冷たい飲み物で、夏バテになる?!
食べた物を内臓が消化吸収するには、まず取り込んだ物を体温と同程度に温めなければなりません。
冷たいモノほど温めるエネルギーを必要とし、身体を疲弊させます。(5℃の水1Lを35℃まで、30度温めるには1000ml x 30cal = 30 kcalのエネルギーが必要です)
内臓ばかりにエネルギーを注ぐわけではありませんから、消化器系の仕事量が増えればいずれ頭打ちで機能低下→消化不良→食欲不振→栄養不足→エネルギー不足→さらなる機能低下・・の負のループに陥ることになります。
これが夏バテのメカニズム。
でも断ち切るのは簡単です! 温かいものをとって熱エネルギーを補充してあげればよいのです。
山芋には消化器系を労る成分が豊富に含まれていますから、トロロご飯もお勧めです。
逆に、消化器系が弱ってる時に消化しづらい玄米などは負担になるだけですね。
どんなに栄養価の高い食品やサプリメントであっても、消化吸収能力が落ちている状態では身体の中をスルーするだけです。まずは【脾の氣を上げる】胃腸の働きを整えることが全てのスタートになります。
かく言う私も仕事の後の冷えたビールは生き甲斐ですので、その後には温かい緑茶をいただくよう心掛けています。緑茶はそれ自体に身体を冷やす性質がありますから、熱いお茶でも十分に身体を涼やかにしてくれます。
陽焼けは度を越すと害になることはご存知の通り。
しかし太陽はエネルギーの象徴です。
朝夕の涼しい時間帯を有効活用し、太陽の光を浴びて生命エネルギーをチャージしましょう。
特に寒い冬が苦手で、夏はむしろ過ごしやすいという方は陽氣が足りていない証拠。夏の朝は少し早く起きて身体を動かすことで自然治癒力・調整力は高まります。
夏の不快な症状「多汗」には「酸味」が効きます。檸檬、梅、酢など酸っぱいものは毛穴を引き締め汗のかき過ぎを抑えます。
まとめに、【冬病夏治】(とうびょうかじ)という言葉があります。夏の養生で秋冬に現れやすい不調を未然に防ぐということです。
例えば、夏に過剰な体熱で肺が乾いてしまうと秋は空咳で苦しむことになります。冷房や冷たい飲食に依存せず、自ら熱をコントロールできる身体を築くこと、これが夏を快適に過ごすコツになります。
熱は上にのぼる性質があるので、下腹に落とし込もうとする腹式呼吸(骨盤呼吸)は熱を鎮めてくれます。その際の骨盤の揺らめきは、脊髄を介して脳へ届き乱れがちな自律神経も整えます。
文 ビューティ・ペルヴィス インストラクター アキコ/編集 七戸 綾子