保育園・幼稚園準備って大変!でも、大変な時って・・・~いろんな角度から、家族を成長させてくれる~
vol.23
子どもが集団生活に入って行くことに、親として新しい緊張を感じる方もいらっしゃるかもしれません。うまくやっていけるんだろうか・・・・・・、トラブルに巻き込まれるんじゃないだろうか・・・・・・、今までは一緒に見てきた景色が、これからはこどもだけが見ていくようになるんだな~と寂しさを感じているかもしれません。
私も一人目の初めての登園の日、緊張していました。色んなことが(成長が)ゆっくりだったため、他の子についていけるのか、親として心配で心配で仕方なかったのを覚えています。
担任の先生に引き渡すときに、
「この子は言葉は出ませんけど、うんといいえはちゃんと出来ます!何かのときは聞いてやってください。」
そんなこと、先生にとっては当たり前のことなのでしょうけど、必死に伝えた記憶があります。お迎えに行ったときに、座っておもちゃを握りながら、活発なお友だちの動きに視線を追わせている娘を見たときに、子どもの強さを見た気がしました。緊張しすぎていた自分の小ささに笑ってしまうような光景でした。その後も、集団生活の中でたくさんの事を学んでいく子どもがいました。
先日、こんな会話を耳にしました。
「時間がないから保育園に預けようって言っているのに、保育園入るためにシーツ縫わなきゃいけないって意味分からなくない?」
「一日のオムツを持って帰らなきゃいけないって、もうその時点でそこの保育園ないよね?」
でも、今までずーっと自分が変えてきてあげたオムツ。夕方迎えに行ったとき、保育園のトイレのオムツケースに、今日一日この子が替えてもらったオムツの数を知るんです。あぁ、今日こんなにおしっこが出たんだな。今日はうんちもしたんだな。報告したのかな?
時々、先生から思いがけず声をかけられ、
「今日は喉が渇いたのか、もの凄くお茶を飲んだんですよ!」
「今日のお給食が好きだったようで、おかわりまでしたんですよ!」
そんな会話とオムツの重さで、子どもの一日を愛しく思えたりするんです。
私はお裁縫がとても苦手です。シーツや園バッグ、縫うか買うかの選択もありました。上手に作ってくれる人、たくさん世の中にはいらっしゃいます。今は、本当に便利な世の中です。でも、私は作ってみました。上手には作れなかったけれど、小さいうちにしかしてあげられないと思ったから。それはそれは大変でした。
我が長女は今年、6年生です。小学校最終学年。自分の子どもの頃を思い返してみると、中学・高校になると、家族との記憶より、部活や友だちとの記憶のほうが鮮明で、家族であれした、これした・・・・・・という記憶はほとんど小学校時代までではありませんか?
私は子育てが始まったこの12年。本当にあっという間に感じられるんです。もちろん、夜泣きに苦しんでいた時や、イヤイヤ期などは、永遠のように感じていたんですよ。でも、最終学年を迎えようとしている今日。この子にちゃんと関わってあげる時間がもう、そんなに残されていないことに焦ります。今はまだ、今日はああだったこうだったと、学校での出来事を話したくて話したくて止まらないおしゃべりも、そのうち聞けなくなってしまうんだろうな・・・・・・と思うと、どんなに忙しくても聞きたくなります。
園や学校、社会に対して不安にもなるけれど、どれくらい自分の子どものことを知っているのだろう。この子の生きる力を、信じてあげられているだろうか。この子が今日、どれくらい笑っただろうか、頑張っただろうか。愚痴をこぼすときだってある。その愚痴は、言い放って解消するストレスだけの時もあります。自分の力に変えていくための愚痴。でも、本当にSOSな時だってある。それを私はちゃんと見極めてあげられるだけの親に育っているのだろうか。
誰が育ち、誰が育てているんだろうか。自信を持って、自分だ!と言えるだろうか。保育園や幼稚園は、いろんな角度から、子どもを、そして家族を成長させてくれます。預けるからこそ、関わりあうんだと思います。
「大変」って、「大きく」「変わる」と書きます。大変な時って、成長に向かう大切な時間。
今ここで私は何をしている?ちゃんと今を見つめること自体がヨガです。日常にヨガがあります。今に専心してみてください。未来に後悔しないように。
最後に子どもたちの入園、入学の日に、必ず送る言葉があります。
この春から新生活を迎える全ての人に送ります。
これからのあなたの体験が冒険でありますように
そしてその冒険が、あなたを豊かに育ててくれますように
「いのちを生きるということ ~ヨガ~」についてご感想をお寄せください。また、子育ての悩みなど、ミヅホ先生に聞いてみたいことなどをお気軽にお寄せ下さい。
感想・聞いてみたいことをこちらから送る
文 ヨガインストラクター ミヅホ/編集 七戸 綾子