“怖い”を克服する方法ってありますか?
先生、質問です! vol.69
Question
ハンドスタンドやブリッジのドロップバックの時など逆転のポーズをするときは、身体よりも心が固まってしまって先に進めないのです……。“怖い”を克服する方法ってありますか?
Answer
力が必要とされるポーズ、頭が下になるポーズは、耐えられるかどうかの瀬戸際で恐怖心が出てしまいますよね。そんなときはどうしたらいいのか、3人のインストラクターに訊いてみました。
好奇心の持てるものを継続的に取り組もう
ヨガに限らず、怖いと思うことに取り組むことは難しいことです。それでも人には適応能力があり、向上心があるので、壁を見つけると登りたくなりますよね!?
僕はボルダリングをするので、例えですが、難易度が高すぎる課題はどう頑張ってもできませんが、できることを繰り返すと慣れてきて、また新しい課題にチャレンジしたくなります。
チャレンジのポイントは「好奇心」です。好奇心のあることを繰り返すことが楽しみにつながるので、恐怖を克服するときは、怖いものではなく、好奇心の持てるものに継続的に取り組むことが大切だと思います。するとそのうち好奇心が恐怖を上回るでしょう!
『できないは、できるの途中』を楽しもう
焦らず、じっくり練習を積み重ねていくことが大切だと思います! その経験が、身体の準備、心の準備に繋がり、自信となり、「GO!!」いう瞬間となるのしょう。
ハンドスタンドもブリッジへのドロップバック(立った姿勢からブリッジを行うこと)も筋力やバランス力が必要。なのでそこを養えるポーズをしっかりするといいですね。
ハンドスタンドなら肩周りや腕の使い方を深めるプランクポーズやアドムカシュワーナアーサナ、バランスをしっかりイメージできるタダアーサナなどがいいでしょう。
ブリッジへのドロップバックならば、腿前から腹部、体側の伸びしなやかさを培うコブラのポーズやウシュトラアーサナの練習もよいですね。股関節の柔軟性や脚の使い方を強化してくれるポーズも大事です。
ただ、チャレンジングなアーサナをするときは、必ずインストラクターなどの指導の元、安全に行ってください。
『できないは、できるの途中』〜チャレンジを楽しんでください!
体を育ててから、心にアプローチ
ハンドスタンドやドロップバックは、支えのない空間に向かって進んでいくアーサナですから、“怖い”と感じるのは自然なことだと思います。“怖さ”は“心の弱さ”でなく“慎重さ”だと捉えて。心と体は影響しあっているので、“心”が一歩踏み出せるまで、まずは“体”にアプローチ。クラスに参加した時に、安定した体幹や強い基盤を作る基本的なアーサナの練習を注意深く行ってください。
体が育ってきたら“心”にもう一度アプローチ。怖さを感じる自分も受け入れて、呼吸を感じながらその日できるところまでやってみましょう。途中で戻ってきても大丈夫です。戻ってこられる勇気を認めてあげてください。
“できるところまで注意深く行う”ことと、そして“ヨガを楽しむ”ことも忘れずに。笑顔でトライしてみてください。
【おすすめワークショップなど】
>>慣れてきたら見直したい20ポーズ『ポーズのコツ』
>>アドバンスのポーズに取り組む『アーサナ・インテンシヴコース』
編集 竹内まり子