読者の方々から届いたインストラクターへの質問のなかから、特に多かったものをご紹介。あなたの「?」を「!」に変えます。

Question
ダイエットやメタボ対策には、インナーマッスルを鍛えるといい、と言われていますが、ヨガで鍛えられるのでしょうか? 私は姿勢がどうしても悪く、インナーマッスルを鍛えることで改善できますか?

この質問を、関西ヨガインストラクターのミコ先生に聞いてみました。ミコ先生は、ヨガインストラクター養成スクール「ヨギー・インスティテュート」でもトレーニング講師をしています。

Answer

インナーマッスルを鍛えるといいことばかり!

はじめまして、ヨガインストラクターのミコです。ご質問ありがとうございます。

まずは、インナーマッスルについてですが、体の内側にある筋肉を総称して呼びます。深層筋とも呼ばれます。それに対して、触ることが出来る体の表面の筋肉をアウターマッスルと呼びます。インナーマッスルは、体(骨格)を内側から支える働きを担いますので、インナーマッスルを鍛えると、姿勢改善が期待できるでしょう。

インナーマッスルの働きは、ほかにもあります。関節の可動を内側から強化する働きもあるので、インナーマッスルが強くなると、階段の上り下りが楽になります。血液循環も良くなり、体の代謝もアップするので、インナーマッスルを鍛えるとダイエットやメタボ対策にいいと考えられています。

インナーマッスルへの意識がハードル!?

では、ヨガでインナーマッスルを鍛えることはできるのでしょうか?

ヨガのポーズは、地球の引力や重力に対して自重を支える(感じる、安定を見つける、快適な場所を見つける)練習なので、定期的な練習を行うと日常生活に必要な筋肉を自然に鍛えることが出来ます。

そこで、今回はインナーマッスルに効くポーズをご紹介させていただきます。体の部位への意識化、呼吸への意識化、効いていることを感じる意識化が大切になりますのでポーズのポイントと、効く部位を解説させていただきます。

インナーマッスルに効くヨガのポーズ

① プランクポーズ(板のポーズ)

【ポイント】
・両手をマットに広げて肩幅にします。両脚を後ろに伸ばして足を坐骨幅にします。
・踵→お尻→頭が、一直線上になるようにお腹を背中側へ引き入れます。お尻がぽっこり上にあがらないように気を付けましょう。
・両脇を締めて体側を長くしましょう。
・息を深く吐きます。吸う息は自然に訪れます。吐く息を大切にしてください。
・まずは2呼吸キープからはじめてみましょう。
・芯の強い板になったつもりでキープしましょう!

【ここに効く!】
お腹まわり(腹横筋など)、胸(前鋸筋など)、お尻、脚

② シャラバ・アーサナ(バッタのポーズ)

【ポイント】
・うつ伏せになりましょう。足を坐骨幅に開き、両腕を体側に伸ばして手のひらを下に向けます。
・息を深く吐いて、お腹を引き入れます。
・吸う息で、頭→胸→両腕→両脚を、天井方向へ上げます。
・首や肩の緊張を取りましょう。
・バッタが青空に、飛び上がっているようなイメージでキープしましょう!
・2~5呼吸、快適な場所を探します。

【ここに効く!】
背中(菱形筋/りょうけいきん など)、お尻、お腹、両脚

③ ウトゥカタ・アーサナ(椅子のポーズ)

【ポイント】
・両足を坐骨幅にして胸の前で合掌しましょう。
・椅子に腰かけるようにお尻を下ろします。膝が内股にならないように気を付けましょう。膝も坐骨幅です。
・深く息を吐いてお腹を背中側に引き入れます。
・両体側を長く伸ばして胸を広げましょう。
・奥歯をゆるめます。
・基盤の安定した力強い椅子のイメージでキープしましょう!
・3~5呼吸、快適な場所を探しましょう。

【ここに効く!】
お腹(大腰筋など)、お尻、両腿

④ ヴィーラバドラ・アーサナIII(英雄のポーズIII)

【ポイント】
・片足を軸にするチャレンジポーズです。股関節への負担が大きいポーズですので、股関節に不安を抱えている方は、指導者の下で練習してください。
・写真のようなポジションに体を運びましょう。
・両足の土踏まずを引き上げ、腿を股関節の方に向けて引き締めます。
・お腹を背中側に引き入れ体側を長く保ちましょう。
・肩と首をリラックスさせます。
・勇敢なヒーローの、内面の強さや優しさを表現してみましょう!
・3~5呼吸、快適な場所を探しましょう。

【ここに効く!】
お腹(腹横筋など)、背中(菱形筋など)、お尻、脚

最後までお読みいただきありがとうございます。

普段のヨガの練習やクラスなどでも、「インナーマッスルを使っていること」を意識してみてください。体が軽くなると気持ちもスッキリします!

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編集 竹内まり子