橋のポーズで気持ちよさがわからない
vol.11
仰向けに寝た状態から体を上げていく橋のポーズ。重力に反して体を持ち上げるので難しく感じる方も多いことでしょう。
また、胸を開くポーズなのにそこまで体が上がらず胸を開くところまでいかない、とか、首が辛い、という声も聞きます。
どんなポーズもそうですが、力を入れるポイント、動かすべきポイントを押さえて練習すると、効果や快適さを得られるようになります。また、そのポイントの意識を高めたり動きや力を補助する道具としてヨガ用のベルトやブランケットといったプロップスを使うとよりやりやすくなります。
まず、動かすポイントを押さえていきましょう。橋のポーズでは、体を上げていくには股関節の動きが、胸を開いていくには肩甲骨の動きがポイントになります。
橋のポーズは背骨が反る形になる後屈のポーズですが、床から持ち上げていくのは背骨の一番下の尾骶骨から、胸の部分の胸椎までになります。
股関節の動きを良くするワークをしましょう。
1. 膝立ちで脚を腰幅に。
2. 両手を骨盤に当て股関節回しをします。
アンジャネーヤーサナ
1. 膝立ちから片脚を前に踏み出します。
踏み込んだ時、膝下に踵がくるように。
2. 両手を前の膝上に重ねて乗せ、押しながら骨盤を立てます。
このポーズで、股関節の前側が開き、太腿の前側が伸びると橋のポーズがやりやすくなります。
次に橋のポーズで押し上げたい胸を開く準備をしましょう。胸を開く動きのポイントは肩甲骨にあります。肩甲骨がガチガチに固まっていると胸も動きません。特に日常猫背になりやすい現代人は肩甲骨が離れた状態で固まりがちです。
肩甲骨を動かすワークをしましょう。
座りやすい姿勢で座ります。
1.両手の指先を胸の中心にある胸骨に当てます。
2.指で胸骨を押すイメージで胸を丸めていきます。
この時は息を吐いて。(肩甲骨が離れる)
3. 吸う息で今度は胸骨を押し出して上に引き上げていきます。
肘を横に張り、手の指先は胸骨から皮膚を横に広げるように。(肩甲骨が寄る)
ベルト1本
ブランケット1枚
1.長いベルトを背中にまわし、脇の下から前にもってきます。左右のベルトの長さを揃えます。
2.左右のベルトを短く持ち、上方向に引っ張りながらベルトを肩に乗せ、うしろに垂らします。
4.襷掛けができたら、両手で背中のクロスがきつくなるように引っ張ります。(斜め床方向へ)この時同時に胸骨を上へ押し上げる動きをします。
これは肩甲骨の下の部分が寄って前に出る動きですが、肩甲骨の下部はちょうど胸の中心の真裏になるため、そこが胸の中心を押し上げてくれます。
今回は首の負担を軽減して胸を開きやすくするためにブランケットを使い、体を持ち上げていく際に力を必要とする脚の補助としてベルトを使っていきます。
1.厚めのブランケットを畳んで重ね、背中の下に敷きます。後頭部は床に下ろす事で首の後ろにスペースを作ります。
2.ベルトで腰幅の輪っかを作り両脚の太腿にはめます。ベルトを腿にかけると腿が開かず脚の力が入れやすくなります。
4.次に、二の腕で床を押しながら胸椎を持ち上げていき、肩甲骨を寄せて胸を開きます。もし手を繋げれば指を組んで肘を伸ばし手首でも床を押します。
お尻が高く上がり胸が開くと気持ち良さを感じられるようになります。
6.ポーズから離れる時は背骨を上から一つずつ下ろすイメージでゆっくり下ろし、お尻が下りたらしばらく動かず休みます。
動きのポイントを押さえ、プロップを上手に利用して、快適で効果のあるポーズを目指しましょう。
完成形でゆったりとした呼吸を3〜5呼吸できるようになると
*腹筋背筋、足腰の強化
*鼠径リンパの流れを良くする
*心肺機能を高める
*首肩周りの凝りの解消
*姿勢改善
*精神的な開放感を得られる
などの効果がありますよ。
ベルトのショッピングページ
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プラーナヤーマ・プラクティス~ 呼吸と深く繋がろう ~
文 ヨガインストラクター ミヤビ/写真・動画 小池 十志成/協力 ヨガワークス/編集 七戸 綾子