旅の季節になると、ワクワクしながらも、どこへ行こうか悩むもの。
旅の目的は人それぞれですが、リフレッシュやエネルギー充填したい、という人が多いのではないでしょうか。とっておきのパワースポットに出向くのも、非日常的な空間を体験するいい機会となります。

そこで、今回は、ヨガインストラクターの方々にとっての“パワースポット”を聞いてみました。

まずは、 “パワースポット”って、どういうところなのでしょう? 

キミ先生
「エネルギーに満ちていて、行くと元気になり、瞑想が深まる場所・自分のルーツ・最高の状態と繋がることができる場所じゃないでしょうか。」

リー先生
「世界中にパワースポットがありますが、いろんなご縁がないと、行けません。そのご縁の導きに神秘も感じますし、土地自体の持つ生命力の豊かさや、人々の純粋な祈りのエネルギーを感じると、心が目覚めるような感じがすると思います。そういったなかで、今、自分に必要なメッセージ(直感)を受け取れる……、そんな場所が、その人にとってのパワースポットなのだと思います。」

ヨガインストラクターのみなさんそれぞれのパワースポットがどこか、聞いてみました。

名古屋を拠点に活躍するマレ先生は、地元、愛知県名古屋市にある熱田神宮を挙げています。

Photo by ©Tomo.Yun

「日本書紀に登場する『三種の神器』のひとつを祀る、国内でも格式の高い神宮のひとつです。神社の杜は豊かで、大きな神木が美しい緑の影を落とし、名古屋市の中心部とは思えない静寂な空気が流れています。格式高い神社でありながら来る人に明るく開かれた神殿には、いつも清らかな風が吹き抜けていて、優しいエネルギーが満ちています。神様がとても近い感じがするのも熱田神宮ならではの特徴かもしれません。私にとっては、神様に守られている安心感と清らかさの中で、心地よく過ごせる大切な場所です。」

アヤ先生は、福岡県宗像市にある神社、宗像大社“高宮祭場”

「女神様が祀られている宗像大社。本殿の裏手に山があり、山の頂き近くに宗像三女神が降臨された場所“高宮祭場”があります。そこへ向かうには、古木に囲まれた参道を進むのですが、徐々に外界と切り離されるような静けさが広がり、澄んだ空気が身体に染み渡っていきます。小高い山にある高宮祭場では、不思議とヒソヒソ話になり、自然と拝みたくなる空気感が漂っています。無心になり、ありがたいなぁという思いが自然と湧き上がってきます。うっとりスポットです。」

アズサ先生は、心や体を癒すヒーリングスポットもあるけれど、エネルギーをもらえるパワースポットといえば、インド南部にある、アルナチャラ山とラマナ・マハリシのアシュラム、だそうです。

「ここは霊的エネルギーがとても高いと思われます。特に瞑想を深めたいと思っている方にはおすすめです。いろんなところで瞑想できるのですが、どこで瞑想をしてもグイグイと深く瞑想状態へと導かれるような感覚でした。」


国内外ともに、自然に満ちた場所・神聖な場所が“感じる場”として多く挙げられています。
前述のキミ先生も、「私にとってのパワースポット、どうしても1つには絞れない…!」というところで、インドの聖地、セドナ、自然の中、人のエネルギーが少ない神気に満ちた神社やお寺、自宅を教えていただきました。

パワースポットにも、色々なエネルギーの違いがあるということですが、なかでも、今年の11月に引率講師としてツアーで行くセドナについては、
「眠れないほどエネルギーの高さを感じる場所です。12年前にヨガとアーユルヴェーダを深めに1ヶ月滞在した時に、地場の強さをすごく感じたのが印象的です。わたしの普段の睡眠は7~8時間と、長い方なのですが、セドナに滞在した1ヶ月は、毎朝3時半に起きて瞑想やヨガのプログラムを行い、夜は22時半に就寝、毎日の睡眠時間が5時間でも、体力的には全く問題ありませんでした。むしろ元気過ぎて興奮していたくらいです。独特の地場の振動を感じていただきたいです。」

人それぞれに非日常を感じさせるパワースポットがあるようですが、もっとも日常的な「自宅」というインストラクターもいます。

タダヒコ先生
「パワースポットって歴史ある所だと思います。先週オープンのパワースポットなんてないんですよね(笑)。時代を経て今も残っている“場”、それは安全で安心できる“場”なんだと思います。自宅は自分が生きてきた歴史と、大切な人達が集まっています。自宅で癒され、チャージが出来る……そこが、私にとってのパワースポットです。」

カオ先生

「私は、毎朝の祈りと瞑想をする自宅の祭壇です。それはイーシュワラ(大いなる自然のはからい)を思い出せる場所。毎朝の始まりと就寝前に、お香やお花を供えます。夏の間は、自宅の庭で咲いている新鮮なお花を捧げます。そして祈りとその日の目標、師や自分を支え、生かしてくれている全てに感謝を伝えます。
こうした祈りや瞑想の時間を毎日持つことで、今日一日、自分の命をどう使うか? 自分に出来る役割と貢献は何かを考えます。」

パワースポットに身を置くことで、気づく静謐さや大地の気、力……パワースポットそのものは、自身のなかにある、という考えもあります。自分の神聖なる場所を見つける旅もまた、感覚を研ぎ澄ますのによいのかもしれません。

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アズサ先生オススメの、ラマナ・ハリシのアシュラム訪問もあります。

編集 竹内まり子