在宅ワークに役立つ12のTIPS
リモートワークとテレワークはほぼ同義のようで、出社せずに、自宅をはじめ、サテライトオフィスなど、別の拠点で仕事することを指すそうです。気のせいか、テレワークは、テレフォン?のような、いまや携帯電話やスマホが主流となった時代には少しノスタルジーを感じる響きがします。外資系の会社に勤めている友人は、wfhと使っていたので、なにかと思って調べたら、work from homeの略と知りました。
フリーランスの方にとっては長年の経験から、家での仕事のリズムが出来上がっているようです。今回、在宅ワーク歴の長い方から会社員でつい最近始めたばかりの方まで、実際の在宅ワーカーたちの声を交えながら、在宅勤務に役立つコツをご紹介します。
1.仕事をする場所(エリア)を決める
座りっぱなしになりがちなので、“立って”仕事したくなりますね。PCでの仕事がほとんどですが、紙での仕事をするときには、それこそスペースが必要になり、PCとは別の場所に思い切り紙を広げて、仕事エリアが広がることもあるでしょう。
2.ルーティンを実践する
実際の声を聞いてみると、
「朝シャワーを浴びてコーヒーとパンのかんたんな朝食をとりながら、OK,google!とスマートスピーカーでその日の天気やニュースを一通り聞いたら仕事をスタートしている。前もってスケジュールしていた仕事を朝確認して、状況に応じてスケジュール変更などの調整をする。基本的に時間ごとに割り振った通りに仕事をすすめている」という会社員の在宅ワーカー。
「締め切りのある仕事なので、綿密に立てたスケジュールで動いています。 5:00起床 6:00にアメリカのクライアントとチャット、資料受け取りからスタート。 仕事は17時くらいに終えます。週5日1日8時間前後だけど、欧米のカレンダーと時間にある程度合わせるので、土曜日まで仕事で、月曜は休みのことが多いです。」
そして、フリーランスならではのこんな時間の使い方も。
「あまりスタイルは決めていないが、仕事の締め切りにあわせてやれる時にやる。洗濯や掃除などを仕事の合間にはさんで気分転換に、リズムに変化をつけるようにはしている。朝10時くらいにコーヒーを淹れるタイミングはなんとなく決まっている。スイッチを入れるようなことになっているかも」
「起床時間は遅め、特に時間を区切らず夜中まで働いています。人の多い休日よりも平日に遊びに出かけます。週に1~2回、ジムに行くのがルーティンとなっています。」
3.心の健康のためにも、仕事の時間を決める・知らせる
グローバルに仕事をしている場合には、メールのサインに、業務時間を、日本であれば、 Work Hour JST 9:00~17:00(日本標準時)のように記載している場合もあります。また、こうした時間から逆算して締切を設ける場合には、相手にも無理がないように設定することが肝心ですね。
また、家族と同居している場合は、家族にもここらから先は、仕事をはじめます、デスクに座っているときは仕事中ですよ、と明確に知らせることも大切です。
実際、どのようにしているのか聞いてみました。
「やりすぎないこと。〆切は可変なので、できない場合は早めに連絡して調整する。明日も働けるからだでいられるよう、身体を動かし、健康な食事を食べ、よく寝る。」
「気をつけてもどうにもならない食欲と飲酒、なので、がまんはせずに、でもせめて平日は午後5時までは飲まないようにがんばるようにしている。」
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4.プライベートと仕事の境界を引く
仕事部屋を確保している場合は、ドアを閉めていたら、いま話しかけられないよ、という合図にするとか、あるいは、ノックをしてから話しかけるようにする、など、注意を家族に向けられる準備ができるように、かんたんなルールを決めて共有するとよいでしょう。さらに集中を要するときには、メモで知らせてもらい、あなたがOKなタイミングになるのを待ってもらうようにしましょう。
5.適度に休憩をしょう
実際、みなさんはどのようにしているのでしょうか。聞いてみました。
「確実に離席するのは食事のタイミングで、それ以外は疲れたり集中力が切れたタイミングでネットサーフィンをしたりドラマを鑑賞したりして休憩しています。」
「座りっぱなしはよくないので、11時と15時あたりのきりがよいところでお茶休憩15分程度。ヨガマットとストレッチポールを床に常備しています。」
「筋トレしたり、小さめのピラティスボールを腰にあてて伸びしたりしています。また、家にある椅子があまりよくないものなので、腰痛にならないように、大きめのピラティスボールに座ったりしてます。」
「仕事の区切りがついたときにとにかく立ち上がり、洗い物をしたり、ゴミを捨てに行ったり、短い家事を気分転換にしています。」
「集中力が途切れたら、音楽か映像に逃げてしまうか、寝てしまいます。」
時間を決めているタイプ、集中力が途切れたり、仕事の区切りで休憩するというように、それぞれ違いますね。最後の方は、思いっきりよく仕事に戻らないという強者です。
気分転換や集中力を得るのにおすすめのアプリ
短いもので5分。ただ呼吸に集中する、というかんたんなものもあるので手軽に仕事中にできる。「なにもしない時間」を持つことは、脳にも心にも栄養になります。ぜひお試しを。
6.時間の限られたランチタイムを大切に
みなさんはランチをどのようにしているのでしょうか。あらかじめ用意しておくのかその場で作るのか・・・?時間を有効に使おうとすると、いろいろ工夫が要りそうです。
「10分で作れるもの、と決めています。一番多いのはパスタとか蕎麦。腸活食材を必ず入れます。そして、野菜多めです。」
「テイクアウトOKのお店でお弁当を買ってきたり、あとはコンビニ弁当が多いです。」
「妻が作ってくれています。和洋中さまざまです。」
「1時間まるっとランチ時間に当てられることも少ないので、一から作るというよりは、あるものを活かしてどんぶりものや麺類が多いです。」
「朝食とランチが一緒、ということがほとんどなので、正午前~午後1時くらいで何かしらを食してます。夜外食することが多いので、あまり重くないものを、と思いつつも、米・炭水化物好きなので、和洋中その時々の気分で炭水化物メイン。あわせてとれれば野菜を多めにとるようにしたいと思っている感じです。」
「炊き込みご飯など」
出来立てが食べられるのは在宅ならではのいいところですね。なんとなく、やはり、炭水化物メインになるケースが多いようです。
7.ビデオをオンにしよう オンラインで声だけではなく、人の顔を見ながら話そう
メールやチャットツールでやりとりもできますが、それでも“送る”行為は一方的にもなりがちです。会議や打ち合わせをオンラインでするときには、ビデオをオンにして、相手の表情を見たり、あなたの顔を見せることもコミュニケーションを円滑にします。言葉や必要とされている内容以外の、表情や声の雰囲気や間、は、お互いへの理解をより深めることになるでしょう。
メールでも済むことでも、ときに電話で会話をして、相互のコミュニケーションを図ることも大切です。直接会わずともビデオをオンにすれば、親近感がわき、気持ちも癒されます。
8.何気ない話をしよう
わたしたちは、職場という空間を共有しているときには、そうした何気ない会話を日常的に自然にしています。逆に空間を共有できないリモートだからこそ、何気ない会話を意識的にするように心がけてみましょう。
意識してやっていることを聞いてみました。
「世間と隔離されがちなので、自分から意識的に外に出たり人に会ったりします。」
9.定期的に体を動かそう
肉体的な健康のためにはもちろん、心の健康にも、定期的な運動をおすすめします。
*参照: Dariush DFARHUD, Maryam MALMIR, and Mohammad KHANAHMADI, Iran J Public Health. 2014 Nov; 43(11): 1468–1477, Happiness & Health: The Biological Factors- Systematic Review Article, PubMed Central® (PMC)
「週に1~2回、キックボクシングをしています。時間にして1回3時間ほど。週に1回、近所の公園で懸垂、坂道ダッシュ、階段ダッシュなどを行います。」
「朝夕保護猫のお世話に行くのに往復10キロ×2回で一日20キロくらいをロードバイクで走っています。合計1時間くらいの運動ですね。あと、アディダスなどのワークアプリで筋トレをやっていますがさぼりがちです。」
「週4~5日ペースで、早朝5時台に5~7キロくらいランニングしてます。 そのあと、少しヨガします。」
「オンラインでヨガを毎日しています。1回30分、45分、60分など。30分のクラスを受けた時はもう1クラス受けるようにしています。オンラインでピラティスを週1回くらいしています。あと、ウォーキングと称して週に1回は買い物に出かけて歩くようにしています。」
「週2回ウォーキング1時間くらい。」
「していない。簡単なストレッチを思い立った時にだけ。でも10分くらいかな。最近は起きる時にベッドで伸びたり腰をほぐすようなストレッチ的な動きをしたり、をするようにしてはいます。」
オンラインのヨガクラス
yoggy air livestream
スタジオ・ヨギーのオンラインライブクラス。インストラクターとリアルタイムでつながりながら、クラスに参加できる。ヨガ、ピラティス、骨盤調整ビューティ・ペルヴィス、筋膜リリース&ストレッチなど種類も豊富。
10.なにか新しいことに挑戦しよう
新しいスキルを学んだり、既存のプロセスやいつものルーティンではないやり方を試してみてください。クリエイティブな発想が生まれたり、これまでのやり方を最適化できたり、心をアクティブに保つことにも役立つでしょう。
ごく最近になって初めて試したことを聞いてみました。
仕事・スキルアップ編:
「音声では会議をしていましたが、ビデオ会議を導入しました。」
「ZOOMを使い始めました。外部のセミナーに参加したり、社内会議や、オンラインヨガのときなど、使う頻度が上がっています。」
「音声メディアhimalayaでネイティブの英語のラジオを聴きます。1回10分くらいで、教科書的な話し方ではなく、ネイティブの人が世間話をしているのを聞く漢字で、毎回テーマやシチュエーションがあって、自然な言い回しやネイティブの考え方もわかってよかったです。」
「オンライン飲み会。それほど続けていませんが、1対1だったり、グループでやってみました。ビデオで気楽なメンバーで話しをすると、あっという間に時間がすぎて、気づいたら4,5時間経っていた、ということも。」
「レストランのテイクアウトを初めてしました。シェフ自ら配達してくれて感激しました。出来立てを届けてくれると思っていたら、冷凍だったのでびっくりしましたが、食べるタイミングを自分で調整できたのがよかったかもしれません。」
「スマホの光彩認証設定。買い物はカードかスマホ決済でするようになったので、スマホロック解除のときに触らなくてすむので便利です。」
「ホームジム作成中です。」
11.繰り返し試してみよう
私たちはいま、これから新しいかたちが確立されていく、というスタートラインに立っているのかもしれません。だからこそ、最適なやり方を模索し、試行錯誤していくことを恐れないでください。だれもがきっとそのトライ&エラーの最中です。ぜひお互いに試したこと、実際やってみてどうだったかを共有して、ブラッシュアップしていくことを楽しんでください。
trello 常に複数の長さが違う締め切りを抱えているので、カンバン形式のマネジメント手法がこの仕事には合っています。
grammerlly 無料の英文校正ソフト。スペルにとどまらず英語の文法チェックに、使っていました。
medisafe 薬のリマインダーができるアプリ。持病の薬を飲むのを忘れないように使っています。
google fit 健康管理アプリ。日々の運動を記録してグラフで確認をしている。体重や心拍数の記録もできるので、体を動かすモチベーションを維持できる。
radiko アプリで好きな番組を良く聞きます。 聞き逃しても、過去1week前までさかのぼって聞けます。
zoom ビデオ会議ツール。パソコン、スマホの両方でよく使っています。オンライン会議や、オンラインのヨガクラス、オンライン飲み会に。
Google Home スマートスピーカー。スケジュール管理やタイマーにも使っています。
ストレッチポール 何だかんだ体が資本なので、コリをほぐすグッズとしておすすめします。
スマホスタンド 新しく購入しました。通話しながら、手がフリーになりパソコンが使えるので便利。
PCスタンドとリストレスト PCがラップトップなので、高さや角度をアジャストできるように。使いはじめたら楽になった気がします。
12.ハードワークにご褒美を
みなさんはどんなご褒美を用意しているのか聞いてみました。
「ご褒美がないと頑張れない性格なので用意します。主にお菓子です。有名店のケーキや和菓子など。」
「一日の区切りはアぺ(カバ+おつまみ)だけど、ご褒美とうほどでもないかな。。。大きな一区切りが終わった時には、近所に海があるので、そこに行ってぼーっとします。」
「いつもは糖質を控えめにしていますが、すこし区切りがついたら、糖質を気にせず食べます。 最近は、クラッカー(リッツ)に美味しそうなものを色々のせて食べたりしています。 料理する時間はないけど、ちょっとのせるくらいなら、いろいろできるので。 あとは、好きなアーティストのレコードを買って部屋にジャケットを飾ります。」
「旅行。ひとりでふらーっと京都に行ったりします」
「ジャンクフードを食べます。ピザをデリバリーしたり、揚げ物を食べたり。白ワインを開けたり。食事、というより、つっつきながらだらだら飲みます。それが楽しいです。」
Special thanks to
・フリーランスのアートディレクター 在宅ワーク歴20年
・フリーランスの翻訳・翻訳編集・クリエイティブライティング 在宅ワーク歴20年
・フリーランスで翻訳 在宅ワーク歴15年
・フリーランスでPR業務 在宅ワーク歴約6年(5年と11カ月)
・会社員で販促物やwebなどのデザイン 2年前に子供が生まれてから、週一で在宅ワーク/緊急事態宣言以降は、ほぼ毎日在宅勤務。週一で会社に出勤。
・会社員で、コンテンツ(ウェブ、アプリ)の制作・進行 新型コロナウイルス対策で100%在宅勤務になり、在宅ワーク歴4ヵ月
企画・文 七戸 綾子