香を選び、捧げる時間を美しく

自然素材に備わる植物の薬効が、脳に働き、場のエネルギーを変化させる

お香の香りは、植物の薬効を、波紋のように空間に拡げながら、私達に働きかけます。よい香りがあると、自然と呼吸も深まります。自律神経を整える為にも働きかけます。お香が誘う、安らかでありながら、覚醒している意識は、瞑想で目指す境地とも繋がります。

ただし、ケミカルな香料のお線香では、香りの代用としてケミカルな成分が使用されたことで、植物が使われず、植物の薬効も失われています。

脳科学者の茂木健一郎氏は、「香り」と「脳」について、五感の中で、香りを感じる「嗅覚」は唯一、情動(感情の動き)に直接伝わる感覚で、ストレスや、緊張で生じるマイナスな感情は、香りを嗅ぐことで気分転換できると話されています。

仏教の世界では、お香は、身心を浄め、心を鎮め、やすらぎの境地に導き、神仏と、私達、そして、場の浄化を促す宝として、大切にされてきました。

お香は、心身の調和の為の人類の叡智とも言えるでしょう。それぞれの植物の持つ薬効は、匂いを受けとる鼻の位置が、脳に近いため、脳にダイレクトに働きます。また、揺らぎを持って広がる香りは、場のエネルギーの波動も変化させると言われます。


自分の感性に従って香りを選ぶ

香りに対する感じ方は、天気、気温、季節、体調、場所等、様々な要素で大きく変わります。それは、季節や、時間帯にも、心の状態が変わるように、心地よく感じる香りも変わるからです。今の自分の感性に従って、香を選んでください。

自分にとって何が心地よいかわかることは、香りに限らず大切なことです。忙しくて、イライラしているのか、具合が悪いのか、自分の状態に無意識になっていたりしませんか? それは、感性が鈍感になっているのかもしれません。香りなどを通じて五感の感性を磨いていくことは、脳への刺激になり、自分らしく生きることにつながるのではないでしょうか。

覚醒したいときにおすすめなのは、重厚感と甘い香りのする、壽(ジュ)。白檀、沈香、麝香を原料としています。白檀は、細胞を活性化して、免疫力を高めると云われています。沈香は、深い安心感をもたらし、感性を研ぎ澄ますと云われています。麝香(じゃこう)は、意識の覚醒を促すと云われています。

疲れたときにおすすめなのは、スパイシーでオリエンタルな香りのする、禅(ゼン)。白檀、バニラ、シナモン、活性炭、漢方各種を原料としています。白檀は、細胞を活性化すると云われています。バニラは、気持ちを和らげるリラックス効果があり、眠りを深めると云われています。シナモンには、強い抗菌・殺菌作用があると云われています。

リラックスしたいときにおすすめなのは、フローラルでオリエンタルな香りのする、慈(ジ)
。ブルガリア産ローズ、白檀を原料としています。ローズは、ストレスを鎮静化し、ホルモンバランスを整えると云われています。白檀は、細胞を活性化すると云われています。

香りが苦手な方にも、仕事場などあまり香りを焚けないような場所にも、おすすめなのは、森の香りで消臭効果のある、尊(ソン)。紀州備長炭木酢液、活性炭、イランイラン、チタン、フラボノイドを原料としています。イランイランには、心を落ち着かせると共に、喜びの感情を深めて、自信を高める効果があると云われています。紀州備長炭木酢液、フラボノイドは、天然消臭成分であり、抗酸化作用があると云われています。


香を捧げる・・・大切な人へ、自分へ

私は、毎日、「今」の自分の心に応じて、香を選びます。その行為自体が、自身を感じる、自分を愛でる大切な習慣です。お部屋によって、気分によって、毎日、香を楽しんでいます。
神様にも、亡き父にも、友の為にも、私の為にも、香を捧げています。

特に、忙しい時や、疲れた時に、積極的に焚くようにしています。回復力が違うのです。植物たちの力に、愛猫も優しく包まれています。

そして、瞑想するときには、空間づくりにお香を焚いています。瞑想する場所は、清浄で、心地よい空間であることが大切です。ベッドの上など、眠いエネルギーが宿るところも、避けましょう。瞑想する場所を決めていると、瞑想状態に入りやすくなります。瞑想用のクッションや、ブランケットなどもあるといいです。心地よい環境を整えて、お香を焚くことは、安らぎと覚醒の意識を誘うのに効果的です。

私は、毎日、「まに・まに」の香に包まれて暮らしています。神秘の香りは、私の大切なパートナーです。

私の親しいスリランカの僧侶も、お気に入りで毎日使っているようです。ある友人は、毎朝の仏壇への献香の匂いが嫌でたまらなかったのが、「まに・まに」の香で毎朝が、嬉しい時間になったと言ってくれています。

また、別の友人の娘さんは、お香が大好きで、ママからの「まに・まに」の香のプレゼントをとても喜んでくれたそうです。天然香料の自然の恵みは、柔らかな煙にのって様々な方と、場所を癒すようです。

「まに・まに」の香は、仏様に捧げる時も、心を刺激して、行為自体が、美しくあるようにとも願っています。ぜひご自分や、大切な人へ贈ってください。

前編:~自分なりに尽くしながら、流れのままに~

***

|「まに・まに」取り扱い店
スタジオ・ヨギーMARK IS ももち 11/21~
スタジオ・ヨギー新宿WEST「Welcome 瞑想DAY」POP UP SHOP 11/23

|リー先生とハンドパン奏者久保田リョウヘイ氏による特別プログラム
ハンドパンの響きに包まれながらヨガする至福 ~香音浴・スペシャルバージョン~
今年、FUJIROCK FESTIVALに出演した注目のハンドパン奏者・久保田リョウヘイ氏を迎えて、ゆっくりと流れるようなヨガの動きから、チャクラを刺激して五感を楽しむヨガ・ワークショップです。
2019年11月03日 (日)  香音浴・スペシャルバージョン 場所:スタジオ・ヨギー横浜

|ワークショップ
アーサナ(ポーズ)や呼吸法を行いながら、瞑想を3段階に分けて練習する
瞑想 ~静寂の中の空間~

|瞑想専門スタジオに行ってみる。
6/21 OPEN!日本初の本格的な瞑想専門スタジオ「muon」(ムオン)

お話し ヨガインストラクター リー/編集 七戸 綾子