ヨガで過程を“楽しむこと”。そして、毎日の生活の中でも“楽しみを見いだすこと” 2/2
ショウコ・デュビスキー インタビュー
アーユルヴェーダは、独学で10年以上前から勉強はしていたのですが、なかなかはまらなくて…というときがしばらく数年は続きました。きっかけは、40代半ばに、ホルモンのバランスが崩れ、今までに経験したことのない、気分の落ち込み、肌の乾燥や、急激な免疫力の低下…などが一度に訪れたことでした。
それまでは、ヨガをプラクティスして、教えも充実し、自分をケアしていると思っていたのですが、この心と身体の変化をきっかけに、“今まで自分をあまり大切にしていなかったなぁ…”ということに気が付きました。
ちょうどこの時期、私のヨガ&アーユルヴェーダの先生でもあり、10年来の友人でもあるMarjorie Nass(マージョリー・ナス)がヨガ&アーユルヴェーダのシンプルケアのワークショップやオンラインコースを始めたこともあり、それを受け始めました。
彼女の教えは、本当にシンプルでわかりやすく、どんどんアーユルヴェーダにもはまっていきました。そうして、自分のことを大切にし始めたことによって、“年齢で訪れる変化は当たり前!“とあきらめていたことがみるみる改善されて、幼少の頃からあった、季節の変わり目のアレルギーも解消、肌も髪質も元にもどり、心もカラダも色々な環境の変化に対応できるようになっていきました。いまでは、色々自分に起こる変化も受け止め、楽しく暮らしていることに日々感謝しています!
7.“女性として生まれた事に感謝し、変化のあるライフステージを楽しく日々過ごせることを目的とした、ワークショップ“yoga for woman”を定期的におこなっているそうですね。特に女性に特化したクラスをはじめるようになったきっかけを教えてください。
女性は、生理を迎えた時から、色々な変化と向き合うことになります。また、仕事、結婚、出産、子育てなど色々な選択と向き合うことも。その中で、ストレスによる、女性ホルモンの影響は本当に大きいものだと、周りの友人や、生徒さんたちからもみて感じてました。
そして、私自身も経験したこともあったので、日々のシンプルケア(ヨガ、アーユルヴェーダなど)を自分のペースで生活の一部に取り入れることによって、自分らしくその年代を生き生きとさらに輝けるということを是非、沢山の女性にシェアしたいと思ったことがきっかけです。
沢山あります(笑)! 瞑想、ヨガ(顔ヨガ含む!)、アーユルヴェーダのシンプルケア諸々…旅行先でも欠かしません! あとは、就寝前に自分に、“お疲れさま!ありがとう”って言って寝ます(笑)
――シンプルケアの例を教えていただけませんか?
朝は、舌掃除→歯磨き→白湯をのむ→ココナッツ又は、ごま油での口うがい→鼻洗浄&オイル(ナスヤ)→ドライブラシでのボディマッサージ→オイルマッサージ→シャワー→ヨガ&瞑想
夜は、就寝前の1〜2時間前には、スマホをはじめ出来る限りの電子機器はシャットダウンして、心、カラダ&頭を”静”のモードにスイッチオンします。
…と、本当は、もっとありますが!? この一連を毎日続けています。もちろん、ゆる〜くするこどもあります。
本当に沢山の素晴らしい先生に出逢っていますので、一人に絞るのは大変難しいですが…現在も学んでいる、マージョリー・ナスですね。彼女がよくクラスの中で言う言葉で、“It's about progress, not perfection.”、「それは進歩することであって、完璧を目指すことではない」。
これは、自分のヨガのプラクティスや教えにも、アーユルヴェーダのシンプルケアにも、そして自分の生き方にも通ずることだと感じます。彼女の丁寧な生き方が、彼女の教え、言動にも素敵に満ち溢れて私の教えや人生にも沢山影響を与えてくれています。
10.ヨガ、アーユルヴェーダを通じて伝えていきたいことは何ですか?
アーユルヴェーダもヨガも、インド伝統思想におけるその本質としては、人がより自然の在り様に近い、心身が幸福に満ちた人生を送る上での「智慧」であり、自分のすでに持っている素晴らしさに気付く、“ツール”だと思います。
またアーユルヴェーダの定義は、“Ease & Joy”(簡単かつ楽しいこと)ということ。私のヨガのアサーナクラス&ワークショップではもちろん、簡単なポーズだけではありませんが、その過程も”楽しむこと“を受けているみなさんが気付くことに心がけています。
それは、まず私自身が”楽しんでいること“が大切です。また、その楽しむことも、色々起こる毎日の生活の中でも、”楽しみを見いだすこと“をみなさんそれぞれが気付くことが出来たら、嬉しいですね。
そして、アーユルヴェーダに関しても同じですが、みなさんそれぞれが個性を大切にし、自分のペースでセルフケアをして楽しみながら自分を大切にして生きていくことを常に伝えて行きたいと思っています。
<<インタビュー前編:ヨガインストラクターになる前は、どんな職業でしたか?
取材 七戸 綾子