イタリアの具沢山スープ、ミネストローネ。とにかく一皿で野菜がたくさん摂れるのが嬉しい。旬の野菜を使えば、季節ごとの味わいになる。何を入れてもいいには違い無いが、いくつかのグループに分けてみると、何かが足りない?なんて事も無く、出来上がりの一体感も出やすいのではないかと思う。トマトの時期ではないのに、無理にトマトを入れる必要は無いし(もちろんトマト水煮缶を使うのも良いが)、バジリコの時期ならちぎって入れてみるとか、冬には白っぽい野菜で統一しても美しい。

「香味野菜」にんにく、たまねぎ、にんじん、セロリなど。
「穀類」豆、雑穀や米、パスタなど。
「野菜」季節の野菜。
「香り」ハーブ、スパイス。

他にうま味出しとして、ベーコンやハム、チーズ。これらは無くても構わないが、あればうま味の相乗効果で、間違いなくおいしくなる。

作り方:鍋にオリーブ油と「香味野菜」を入れて火にかけ、焦がさないように炒める。次に「野菜」を入れる。にんにくを入れるならみじん切り、他の野菜は1〜.5cmの角切り。軽く炒めてから(ベーコンやハムもこの時に)、野菜と下ごしらえをした穀類も入れ、かぶるくらいの水を入れる。野菜や乾燥のままの穀類に火が通る程度に煮る。塩をして全体の味がまとまっていたら器によそい、チーズをとこしょうをふる。

今回の材料は、「香味野菜」はにんにく、たまねぎ、にんじん、セロリ。「穀類」はゆでたひよこ豆、丸麦。「野菜」はキャベツ、グリーンピース、いんげん、アスパラ、じゃがいも、カリフラワー。「香り」はタイムと黒こしょう。他にハムの切れ端とパルミジャーノチーズ。

穀類について:豆は煮てあるものを使ってもいいし、この料理の為に煮るのであれば、煮汁も一緒に入れればなお良い。レンズ豆(皮付きがおすすめ)だけは、下ゆで無しで放り込んでも、20分も煮れば火が通るので便利だ。わたしは丸麦をひとつかみ、そのまま入れている。乾燥パスタもそのままで。米は、白米ならそのまま、玄米なら炊いたものを。

こんな具沢山の素朴なスープには、やはり全粒粉やライ麦の入ったパンが似合う。あとは目玉焼きかチーズもあれば、幸せな一日が始まりそうだ。

写真&文 中村 宏子