夏の間はなんとなく作るのを避けていた白和えを作りたくなる秋。何故かと言えば、豆腐の水切りに室温の高い台所で1時間も放置するのも心配だし、なにしろ白和えの衣は足が早いのだ。もちろん、夏にきゅうりやトマトの白和えだっておいしいのだが。

木綿豆腐1丁は、さらしか丈夫なペーパータオルで包み平らなザルの上に置いて、その上にバットや平皿を置き重しをのせる。重しには開封していない塩や砂糖の袋などがあれば丁度いい。1時間くらいで水切り完了。途中で一度、さらし等に吸い込んだ水分を絞り、再び包んで水切りをする。

味付けの一番こってりしたものから練り白ごま、白みそ、煮切ったみりん(もしくは煮切った酒)、わたしは入れないが砂糖を入れたりもする。塩分はうすくちしょうゆか塩。白みそと煮切ったみりん各大さじ1、うすくちしょうゆ小さじ1/2、これくらいが真ん中へんの味?究極は塩だけなのかもしれない。和える具材によって、どんな和え衣がいいか考える。

フードプロセッサーに水気を切った豆腐とお好みの調味料を入れ撹拌する。フードプロセッサーが一番なめらかに仕上がるが、無ければすり鉢でも。ザラッと素朴な風合いにしたいのならこっちの方がいい。

さて、具材の定番はやはり、ほうれん草、春菊、小松菜などの茹でた青菜。こんにゃく、にんじん、きのこ等はだしとしょうゆ、みりん等で下味を付けておく。それから果物。いちじくや柿は生でもドライでも。生だったら思い切り主役で。ドライフルーツは入れすぎるとくどくなるので、さりげなくアクセント程度に。手抜きでくるみレーズンなんていうのもアリかも。これはお菓子?

写真&文 中村 宏子