ニューヨーク28丁目。ミッドタウンのなかでもフラットアイアン地区と呼ばれ、マンハッタンでも活気あるエリアの中心にあるヨガスタジオ、ヨガユニオンを紹介します。フラットアイアン地区は、5番街、ブロードウェイ、そして22丁目の3つの通りに囲まれた三角地帯に建っている三角形のかたちをしたフラットアイアンビルにちなんでいます。周りは問屋さん街のような場所で、アクセサリーや植木の問屋さんが立ち並んでいます。

『工場みたいだった』と、先日ニューヨークのヨガスタディツアー(※)で急きょこのスタジオに案内した参加者の声がありました。確かに、天井からも、壁からも、ロープやベルトなどが垂れ下がっているので、殺伐とした印象を受けるのもわかる、一風変わったスタジオです。

※ニューヨークのヨガスタディツアーは、ヨギー・インスティテュートが毎年恒例で開催しています。現地のヨガスタジオでクラス受講体験をしたり、ツアーメンバーのために特別ワークショップが組まれたり、スタジオ・ヨギーのニューヨークチームと連携した充実した内容となっています。

スタジオのクラスの構成は、一般的な『アライメント』や『ヴィンヤサフロー』のクラスのみだけでなく、『側弯症の為のヨガ』『腰痛の為のヨガ』『ヘルニアの為のヨガ』『先生の為のクラス』など、スペシャルニーズに合わせた専門性の高いクラスが充実しているのが特徴です。

スタジオのオーナーでもあるアリソン先生は、アイアンガーヨガを学ばれてきた先生で、身体の歪みや痛みに色々なアーサナで対応できるよう、自身でヨガ用のプロップもオーダーメイドで作るような職人気質の先生です。

どのクラスも、専門性が高く、しかも腰痛の為のヨガクラスでもレベルが1,2とあり、レベルを安全に上げて行こうという姿勢がみられます。私は、これらのクラスも楽しみましたが、ちょっと変わった『slings&ropes』というクラスが特に印象的でした。ベルトやロープからぶら下がったり、リラックスしたりユニークなアプローチで身体の意識を高めるクラスで、普段練習しているアーサナも、新しいシステムの道具を使うことによって楽しくかつ、普段よりも筋力が上がるのを感じました。

ヨガの先生向けには、大変勉強になるクラスが体験できます。うわさによれば、インストラクターの駆け込み寺のようなスタジオで、ある程度の指導経験のあるインストラクターがさらなる知識と実践を求めて訪れているそうです。それだけでなく、地元の方々も70代くらいまでの方々が通われており、側弯症の方も実際に症状が軽減したとおっしゃっていました。

ドロップインはもちろんOKです。クラスによって時間が色々で、60分、75分、90分、120分とあり、それぞれのドロップインの価格や回数券が違いますが、基本は20ドル前後です。

私は、『slings&ropes』というクラスを含め、スペシャルニーズ系のクラスにすっかり魅せられて、通い詰めることとなりました。

写真 ヤスシ/文 キミ