こんにちは。ピラティスインストラクターのカオリンです。今回のテーマは「ピラティス氏の素敵な言葉」です。

ピラティス氏は、生前2冊の著書を残しています。『YOUR HEALTH』では主にピラティスの理論を説明し、『Return to Life』では実践に多くのページを割いています。その中から、私の好きな言葉を1つ紹介したいと思います。

衝撃の一文!

『YOUR HEALTH』の冒頭で彼は、

―心と体の完璧なバランスは文明人たるための特質である。そのおかげで原始的な部民族や動物よりも優位な立場に立てるだけではなく、人類の究極の目標【健康と幸福】を手に入れるために不可欠な身体的、精神的な力を与えてくれる―
と述べています。

私はこの1文を読んだ時、この本の結末がみえました(笑)

たいていの本は、読み進めていくことで、その内容や著者が伝えたかったことが理解できると思うのです。たった1文ですべてが理解できたように思えたのは、ある意味、衝撃でした!

心と体のバランス

その「心と体のバランス」について、以下のように述べています。

―不健全な体に健全な精神が宿った状態は、すばらしい銅の屋根の家が、不安定な砂の土台の上に立っているようなもので、構造的な弱さがある。
健全な体に不健全な精神が宿った状態は、堅固な石の土台の上に屋根が薄っぺらな紙でできている家が建っているようなもので、やはり構造的な弱さがある。
健全な体に健全な心が宿れば、すばらしい銅の屋根の家が、堅固な石の土台の上に立っているような、望ましい状態になる。
不健全な体に不健全な心が宿るのは、薄い紙の屋根の家が、不安定な砂の土台の上に建っているような、望ましくない状態である。

この言葉は何を示しているだろうか。

心と体のどちらかが上ではないということだ。片方がもう一方を従属させることはできない。

最小の身体的、精神的エネルギーで最大限の効果を得るだけでなく、本来の健康と満足のいく幸せな生活を楽しみながら、できるだけ長く生きるためには、双方の調和が必要なのである―

心の不調に気付くための言葉

体も心も、大きな変化があればそれは気づくでしょう。私の場合は仕事柄、小さな体の変化には気付く自信がありましたが、心の不調に対してはそれほど気にしていなかったように思います。

同じ動きをしていて「いつもと感覚が違うな」と感じたとき、疲れているからかな…、今日は動きが鈍いな…と、体に原因があると決めつけていました。

「私自身を整える」ためには、体だけでなく心も整っていなければならないのですよね。当たり前の事なのかもしれません。ですが、ピラティスが動く瞑想と言われている根源なのかもしれない、と私は思いました。

この言葉は、私がピラティスを始め、そして続けていくための、たった1つの素敵な言葉なのです。

by ピラティスインストラクター カオリン