寝苦しい夜の過ごし方 夏の寝具を選ぶ
そんな日本の気候に合わせて、着物などでは真夏とされる7月、8月は、素材では麻、綿、織り方では縮(ちぢみ)、紗、絽などを着ます。
縮などは、布の表面に発生するでこぼこによって、肌に布が密着するのを防ぎます。麻の特徴として、ハリ感があるため、さらっとした着心地で、吸湿性があり、通気性と速乾性もあるので、汗をかいても涼しくいられるのですね。写真の左が縮。右が麻。
夏のシーツには、リネンか綿のサッカー生地
リネンのシーツが通気性に優れていることで夏のシーツにおすすめなんです。
リネン=麻 と思っていたのですが、麻の中にもいろいろ種類があり、植物の茎から繊維を取るタイプと、葉から取るタイプと大きく2種類あります。リネンは、前者のタイプで、リネンのほかに、ラミーという種類があり、主に衣服に使われます。後者には、大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュート)、マニラ麻、ザイザル麻などがあり、主に、麻袋などに使われるそうです。
サッカー生地は、生地の表面がでこぼこしていることで、肌触りがさらっとして、熱がこもりにくいのです。
夏はリネンのシーツか、綿サッカー生地のシーツがおすすめです。
夏のおすすめパジャマは?
また、体を締め付けない、ゆったりとした着心地のパジャマのほうが、リラックスでき、眠りやすくなります。
真夏のパジャマには、くたくたの着古したTシャツや、綿素材のパジャマが向いていますね。シーツ同様、サッカー生地がさわやかな着心地でおすすめです。
タオルケットよりも向いているのは…?
タオルケットや毛布は、寝返りのたびに身体にまとわりついてくるので、気づいたらかけていないなど、不便な面があるので、夏の掛け寝具でおすすめなのは、羽毛の肌掛け布団。吸湿性・放湿性が高く、体感温度が上がりすぎることはなく、軽いので快適、という説。
夏本番を迎えるこれから、寝苦しい夜を少しでも快適に過ごせますように。ぜひ参考になさってくださいね。
写真提供(生地):着物&ギャラリーoteshio/文 七戸 綾子