アシュタンガヨガに関する10の質問を、ヨガインストラクターのアズサ先生に聞いてみました。

1.アシュタンガヨガに出会ったきっかけは何ですか?

最初にヨガを始めたいと思った時にインターネットで「ヨガ」を検索したところ、ヨガスタジオの紹介が検索結果で1ページの半分くらいしか表示されませんでした。スタジオ・ヨギー、友永先生、綿本先生、ケン先生、チャマ先生、あと火の呼吸、だけだったように記憶しております。その中でケン先生とチャマ先生のサイトを見てアシュタンガヨガに興味を持ちました。

2.アシュタンガヨガのどんなところが好きですか?魅力を教えてください。

流れが決まっているので、それを毎日淡々と行うところです。毎日同じアーサナを行うことで気づくことが沢山あります。日によって、そして練習をしている間にも呼吸の質が変化してゆきます。

同じアーサナをすることで体の変化にも気づきます。最初のうちは一喜一憂し、ガツガツ練習していましたが、今は淡々と練習しています。それでもまだ伸びしろを感じ、自分の可能性も感じ、10年以上やっていても楽しいです。

3.ほかの流派のヨガをすることもありますか?

あります。アーサナの質を高めるために他のヨガを受けることで勉強になります。私の中ではアシュタンガヨガと他のヨガの関係はヨギーヨガのボディとフローの関係のようです。アシュタンガヨガがフロー系なので、ボディ系のヨガを受けたくなります。

4.アシュタンガヨガはケガをする、というのを聞いたことがあります。どうしてでしょう?

理由は1つではなくいろいろとあり、それがその人によって違うとは思います。1つはその人のマインドです。アシュタンガヨガを選ぶ方はとてもストイックに練習する傾向にあります。ご自身の体の状態を超えた練習をして、ケガをして初めてそれに気づくこともあると思います。

それからアライメントはある程度は知っておくといいと思います。ある程度アライメントを理解し、正しい位置でアーサナを行うことで体をいい状態に保つことができます。アシュタンガヨガは止まることなく呼吸のリズムに乗って動いてゆくので、動きを中断してアーサナを確認することはなかなかできないので。

5.アシュタンガヨガで尊敬している師、ヨガマスターは誰ですか?

パタビジョイス師とシャラート師です。先日、映画「聖なる呼吸」でパタビジョイス師の生前のインタビューを拝見し、胸が熱くなりました。アシュタンガヨガの練習を始めて間もなくパタビジョイス師のいらっしゃるマイソールへ行きパタビジョイス師のもとで練習をしたいと思っていましたが、その願いは叶わず2009年に他界されました。スクリーンに生前のお元気そうなお姿を拝見し、より近くにいらっしゃるように感じられました。

6.マイソールってなんですか?

アシュタンガヨガには大きくマイソールクラスとレッドクラスの2つの種類があります。どちらも同じ決まったシークエンスを練習しますが、マイソールクラスの方がより個人的に体の状態で練習をすすめることができます。

レッドクラスは先生のリードで一斉に動くのですが、マイソールクラスは決められた時間内で練習が終わればいいので、個人で好きな時間に入り、個人的に先生から指示されたところまでを練習します。スタジオ・ヨギーで行っているレギュラークラスはレッドクラスになりますね。

7.アシュタンガヨガに向いてそうな人ってありますか?

淡々と練習を行いたい人。同じアーサナを練習することを飽きずに深堀したい人。体を動かしたい人。

8.アシュタンガヨガは、男性向きなのでしょうか?

一般的に行われているレッドクラス(1stシリーズまで)では男女差はないとは思いますが。ですが、運動量は多めなのでどちらかと言えば男性向きかも知れません。

9.アシュタンガヨガの“アシュタンガ”ってどんな意味ですか?

パタビ・ジョイス師がインドのマイソール地方にアシュタンガ・ヨガ・リサーチ・インスティテュートを設立されました。アシュタンガとは、聖典ヨーガ・スートラに書かれている「八支則」という意味です。インスティテュートが重要視しているのがこの聖典で、知性を養うには日々の実践が必要と考え、決まったシークエンスを行いながら八支則を深めてゆくようになっています。

10.アシュタンガヨガをやっている有名人はいますか?

マドンナやスティング。日本人の女優さんでもやっていた方もいらっしゃいます。

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アシュタンガヨガを習得しておくと、クラス以外の時間に、自分で練習することが可能なんですね。自分でヨガをしようと思うと、流れを考えたりするのが難しいのですが、ポーズも流れも決まっていると、ヨガそのものに集中することができますね。

お話し ヨガインストラクター アズサ/企画・編集 七戸 綾子