バリ島でヨガのクラスを受けたときのこと。

最後のシャヴァーサナで、ふと、先生が左の手のひらに何かをのせていきました。花、かな、と思いました。のせてくれたその行為そのものにも温かさを感じましたが、先生はやさしい声で言いました。

「いま、左の手のひらに、花をのせました。その感覚を、右の手のひらでも感じてください。そして、右の目に意識を移してください。その3つを結んで、三角形を描いてください。その三角形の中には、肝臓、腎臓など、身体の大切な臓器が納まっていますね……」

そんなようなことを、先生が導き、自分の身体の感覚をたどる、不思議な体験でした。

瞑想って、こういう方法もあるのか。それまでは、瞑想は難しいものと思っていましたが、いろんな先生の瞑想を受けてみたい、と思いました。

スタジオ・ヨギー しち

取材・文 古金谷 あゆみ/「スタジオ・ヨギーのある生活」vol.3より