冷え対策に体の代謝をUP! ~体感を大切に3つのポイントでおこなうヨガ~
今年もあっという間に残り1ヶ月に…いよいよ本格的に寒くなってきましたね。
わたし自身、寒い冬は苦手。手足など身体の末端だけでなく、深い部分から冷えを感じることもあります。
この時期、外気温からの影響はもちろんですが、わたしは食べ物の影響もダイレクトに感じるので、身体が冷える感覚のあるものは避けています。冷たい飲み物などはもちろんのこと、バナナなど暑い地域で育つ果実も冬はほとんどいただきません。大好きな野菜も、サラダなどではなく、根菜を中心に火を通したものを自然と多く食べるようになりました。
ただし、これはあくまでもわたし自身の体験に基づくお話です。
「冷え対策」としていろいろな情報を耳にすることがあると思いますが、一番大切なのは、あなた自身の体感だと思います。
わたしたちは身体も精神も、ライフスタイルも一人一人違います。
アタマで考えたり、外からの情報を鵜呑みにしたりするのではなく、実際に自分で食べたり飲んだり、身体を動かしてみたりした中で、自分が冷えを感じたものに気づく、それを避けてみる。逆に、芯から温まる感じのするものを見つけたら、それを繰り返してみる…ということを大切になさってみてくださいね。
この後ご紹介する、「冷え対策」の動きも,あくまでもわたし自身の体感に基づくお勧めの一例です。
ただ、どんな動きについても「原則」となるポイントとして、以下の3点を留意しておこなってみてくださいね。
ヨガでは、わたしたちの生命エネルギー(いわゆる「気」)は「プラーナ」と呼ばれています。つまり、冷えるところというのは、別の言い方をすると、プラーナが十分に流れていないところです。
ですから、まずは冷えを感じるところに〈意識を向ける〉ということが第一のポイントです。
このように〈意識を向ける〉上で効果的なのは、触るということです。
どんな動きにおいても、例えば冷えを感じやすい足の指など、プラーナの流れを良くしたいところには、まずていねいに〈意識を向けること〉、そしてできる限り実際に触ることを大切にしてみてください。
そして、第二のポイントとして、身体を動かす上では、ていねいに〈意識を向ける〉ために、あまり速く動くよりも、〈効果的な動きをじっくりと〉行うことをお勧めします。
速く動く方が汗をかきそうなイメージがあるかもしれませんが、ゆっくりと動く方が深層の筋肉、細かな筋肉を使います。その方が身体が芯から温まる感覚を覚え、その効果が持続するのを実感してみてください。
3.ゆったりとした深い呼吸
第三のポイントは〈ゆったりとした深い呼吸〉です。動きを伴う時はもちろん、ただ座っている時でも、〈ゆったりとした深い呼吸〉を心がけてみるだけで身体が温まってくるのを感じられるはずです。
もうお気づきかと思いますが、以上の3点は特別な動きの中だけでなく、日常のどんな場面においてもできることなんです。
例えば、電車で座っているときに目を閉じて足先に意識を向けてみる、寝る前に足指のマッサージをしてみる、お腹にていねいに手を当てて深く呼吸してみる…など。
実際に身体を動かすことができないときでも、これからの寒い時期、ぜひ意識して、日常生活の中で実践してみてくださいね。
1.深い呼吸を伴うドゥイパダピタム(二本足のテーブル)
鼻から吐き始めたら、背骨の一番上から動かし始めて最初の状態に戻って行きます。両腕も並行して均等なスピードで戻します。
ポイントは、背骨をていねいに下から(下から)順に一本一本動かすように意識を向け続けること。そして、背骨の動きも手の動きも、ゆったりと息を吸っている(吐いている)時間の全てを使い、均等なスピードで行うことです。
鼻から息を吸いながら両手を持ち上げ、吐く息で伸ばしている脚のほうに伸びて行きます。
上側の腕は耳横に沿って伸ばしたまま、下側の手は脛に降ろします。鼻から吸う息で体を起こし、両手を再び空に向かって伸ばします。
吐く息で今度は逆側へ。下側の手を床につき、上側の手は耳横に沿って伸ばします。吸う息で両手を伸ばしながら,体を起こします。
ポイントは、特に伸びている上側の体側から深く呼吸するように意識すること。特に下側になる脚の腿の付け根を前方に押し出すようにし、上側になる肩を後ろに引いて、目線は天井の方に向け、胸を開くことです。
文 ヨガインストラクター ユカリン/編集 七戸 綾子