免疫力を下げる生活習慣は?
風邪、インフルエンザなど、免疫力が弱っているとなおさらかかりやすいことは知られていますね。
免疫力を下げているものは沢山あります。「浅い呼吸」「水を沢山飲む」「食べ過ぎ(たんぱく質はとくに)」「寝過ぎ(過ぎたるは及ばざるがごとし)」「しゃべりすぎ(気を消耗します)」「大量の汗をかく」などなど。今回は、食養生で重要度の高い「太陽食」、つまり規則正しい生活にフォーカスを当ててお話しいたします。
健康のためにヨガをするとよいとか、玄米を食べるとよいと言われますが、それ以前に大事なことがあります。「早寝早起きで規則正しい」生活をするという食養生の基本です。
気がめぐっていれば、免疫力が適切に働き、不規則な生活が気のめぐりを滞らせます。
早起きが健康にとって重要だという認識は多くの人にあるでしょう。そのため、日の出と共に起き、屋外に出て、さわやかな外気に包まれ深い呼吸とともに、やわらかな朝日を浴びながらの朝ヨガなんて理想の習慣ですね。
ただ、朝ヨガをしたという事実以上に、続けて習慣にしていることが重要です。ところが、たまの早起きがかえって免疫力を下げるのです。たまにしか実践できず、そのせいで起床時間も日によって異なる不規則な生活習慣を生み出してしまっているなら、朝ヨガも逆効果となります。だったら、朝ヨガをしないで毎朝規則正しく同じ時間(遅くても)に起きている方がましということもあり得ます。
身体には一日単位のバイオリズムがあります。例えば体温は起床時は低いが徐々に上がり昼過ぎにピークを迎え、夜には下がり眠りモードに身体をいざないます。つまり私たちの身体は規則正しいルーティンが大好きで、逆に不規則なことは、身体にストレスを与えることになるのです。特に起床時間の変化はその後の一日のバイオリズムに悪影響を及ぼすことになります。
ですから、優先順位としては多少就寝時間が乱れても、起床時間をそろえるのは重要なのです。体内時計は朝日を浴びることでリセットしています。日の出と共に目覚め、朝日を浴びることを優先させましょう。
次には食事の時間帯もやはり規則正しくします。間食も含め日に5食の日があったり、2食の日があったり、また時間帯がバラバラなど乱れてくると、いくら穀物菜食を中心にオーガニックな命のある素晴らしい食事を摂っていても気のめぐりは滞ります。
体内の気のめぐりは、お風呂でいうと、よく混ぜて温度が均等で中にいて居心地のよいのが気のめぐっている状態。逆に放置された風呂の上は熱いが冷たいのが底に停滞しているのが気が滞っている状態。気の機能にこのかき混ぜて均等化するようなものがあり、気がめぐらず滞ると混ぜる能力が低下します。
また、起床後の朝の時間帯は発散に適した時間帯なので、まず活動して排泄等を済ませてから食物を取り入れるという順番が気のめぐりを整えます。
これは決して朝食抜きの勧めではないです。朝食は食べましょう、ただし、活動発散した後にということです。同じ8時の朝食でも4時半起きの人と、7時50分に目覚ましに叩き起こされた人とでは意味合いが全然違います。
起きてからの最低数時間は水やお茶程度で活動するという習慣を作っていくことが大切で、その先には、いつもの時間にちゃんと空腹感が得られるといいですね。
免疫力UPに大切なこと まとめ
・早寝早起きで規則正しい生活
・早起きじゃなくても、起きる時間をいつも同じに
・起きてからすぐ食べずに、活動してから朝食を
・食事も規則正しくとること(同じ時間にお腹がすくこと)
免疫力を下げる生活習慣 まとめ
・いつも起きる時間がバラバラ
・食事が不規則
・起き抜けに朝食を食べる
文 食事療法士 辻野 将之/編集 七戸 綾子